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「ゴミ」をゴミのままにしない!ゴミのサーキュラー

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みなさん「ゴミ」について深く考えたことはございますか?
私は、当たり前にある日常をワクワクするものに変えていくうえで、日常をクリエイティブに捉え変化を楽しむことが大切だと思っています。
生活の中で当然としてあるモノや行われるコトに意識を向けて、考えてみる力はとても大事なことです。今回は我々の生活の中で必ず付きまとう「ゴミ」について考えてみました。

トップ画像参照元

目次

  • 「ゴミ」がゴミでなくなるサーキュラーという考え方
  • 「ゴミ」はいつから出現した?
  • 日本の「ゴミ」の実態
  • 「ゴミ」をゴミにしない社会にするためには?
  • ゴミの“捨て方”をデザインするということ

 

 

「ゴミ」がゴミでなくなるサーキュラーという考え方

サーキュラーエコノミー(循環型経済)とは、モノを作って、使って、捨てる、というリニア(直線)型の経済に対し、限られた資源を再利用し、循環させることで環境負荷を減らし持続可能な社会を目指す経済のことです。
人間が生活を行う上で必要な物資は自然資源から成り立っています。すなわち、大量に作って捨てていれば自然がすり減り、自然に還る速度が遅ければ遅いほど自然のバランスが崩れ、生きとし生けるものが今までと同じように暮らしていくことが困難になります。この先の未来に多様な種が生き残っていくために、必要な、適切な状態の土壌や環境・文化をその地域に作るのが、サーキュラリティ(循環性)です。
サーキュラーエコノミーでは、限られた資源を再利用することを前提に設計されるため、「ゴミ」が価値あるものになればそれは「ゴミ」ではなく「資源」となります。地球の限界がきている今、サーキュラーという考えは今後強く根付いていきます。つまり、将来「ゴミ」は「資源」という考え方になっていくということです。

 

「ゴミ」はいつから出現した?

  • 産業革命によって製造業の生産性があがり、その副産物として「ゴミ」が誕生しました。それまではそもそも「廃棄する」という概念はありません。
  • ポイ捨てが始まったのは第二次世界大戦後1950年代と言われています。大量生産が可能になると、素材一つ一つの価格が下がります。そうすると、ものが壊れたときに「修理する」よりも「新しく手に入れる」方が安く、楽に済むようになりました。
  • サーキュラーエコノミー移行への弊害にもなっている「循環させるよりも、買った方が早い」という考え方は、実は70年前に生まれたばかりであります。
  • 使い捨てのカップ、カトラリー、おむつなどはこの時期に出現したと言われています。新型コロナの流行は、衛生用品を中心にさらに使い捨て商品の需要を拡大させてきました。

 

日本の「ゴミ」の実態

  • 日本全体で1年間に家庭から排出されるゴミの量は、4272万トン。東京ドームに換算すると、約115杯分(出典:環境省)産業廃棄物も加えれば、日本ではさらにゴミを排出しています。
  • ゴミは、リサイクルできるゴミとリサイクルできないゴミに分別されます。
  • リサイクルできないゴミは、埋め立てをするために最終処分場に運ばれ、運ばれてくるゴミは約400万トン。400万トンという数字はゴミを燃やした後の数字なので、実際はもっと多くのゴミがリサイクルをされずに処理されています。
  • 日本では焼却処分が主流なので、ゴミを燃やす際に発生する二酸化炭素の排出も大きな問題になっています。

 

「ゴミ」をゴミにしない社会にするためには?

ゴミをゴミにしない、ゴミを再利用する社会になっていくために必要な考え方として、まずゴミを可視化してみてはどうでしょうか?ゴミの可視化を実践している企業と事例を紹介します。

<可視化を進めることのメリット>
・全体を把握しやすい
・課題に対する(共通)意識をもてる
・課題改善を促しやすい

<ゴミを捨てるから、「資源を託す」へ。RECOTECH社のGOMiCO事例>

”ゴミの定義は「無価値なもの」資源として価値が生まれたら、“それ”はゴミではなくなります。すべてのゴミを資源に変えるために、RECOTECHは存在します。”

ゴミを資源と捉え「資源調達」とは何かを考えた際に、“いつ/どんな品質の材料が/どのくらい” 調達できるか計画が立てられること、そしてそのサプライチェーンが見える化されていることが重要であると考えます。しかし、ゴミは、 ”いつ/どんな品質のゴミが/どのくらい” あるのかが見えない状態であり、安定的な資源供給が難しいため、RECOTECH社は、 “見えれば資源” の考えに基づき、ゴミの賦存量を見える化させるクラウドプラットフォームとWebアプリケーションを開発を行っています。

GOMiCO:排出者がゴミの種類・量・発生場所などの情報を記録するためのWebアプリケーション
Material Pool System:GOMiCOで記録されたゴミ情報が集約されるクラウドプラットフォーム

ゴミの種類・量・発生時間などの情報が地図上にマッピングされ表示されます。こうすることで、一箇所からは少量しか排出されていないゴミが、地域で多量に存在していることが見える化されます。この情報を元にリサイクルチェーンを設計することで、ゴミのリサイカビリティが向上し、ゴミが 「資源」へと生まれ変わります。

 

ゴミの“捨て方”をデザインするということ

ここまで、ゴミを再資源化する必要性と事例の紹介を行いました。しかし、ゴミをサーキュラーしたとしても、ゴミを100%再資源にすることはできません。この様な再資源化できないものというのは私たちが便利さや長持ちするものを追求した結果生まれた素材だったりします。例えば、私たちが購入する住宅に対して、耐震性や耐久性、防火性などを望むと、木の中にプラスチックを混ぜたり、鉄と木屑を混ぜるような工法が生まれたりします。そうすると、それが廃棄物になった時に素材の複雑さゆえにもう再生できないことが多いそうです。
また、ゴミを再資源化するために研究や開発、またそれを実装するコストも掛かります。ゴミが再資源化される設計も大事ですが、私たち消費者としての選択の意識も大事です。商品を購入した時点から生産者や販売者からサプライチェーンの一部になり消費と廃棄パートを設計する担い手となります。商品を購入する前に、「なぜ自分はこの商品を買うのか」「何年使うのか」など、費用対効果だけではなく、それを購入することでどのような影響があるのかを意識することが必要だと思います。商品は、捨てたら自分の目の前からなくなりますが、物質的に消失するわけではありません。それが次のサプライチェーンの循環に乗るのか、ゴミとして廃棄されるのかは、あなたの行動次第。ゴミの「捨て方」をデザインすることを考えてみませんか?

 

※参考記事
https://ideasforgood.jp/2022/01/18/design-museum-waste-age/
http://www.env.go.jp/press/109290.html
https://recotech.co.jp/https://ideasforgood.jp/2020/03/25/gomico-recotech/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000046448.html
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5fcd8d1cc5b6636e09266c57

出典:「一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和元年度)について」(環境省)
http://www.env.go.jp/press/109290.html(2022年3月22日に利用)資料URLをもとに作成に作成

 

コラム執筆

 

倉地 栄子(くらち えいこ)

株式会社メンバーズ EMCカンパニー CSVプランナー / Futures Designer / エシカルコンシェルジュ

2015年メンバーズ入社。入社以来、Web運用、構築、設計、改善など幅広く従事。現在はエンゲージメント・ファーストグループにてCSV経営の推進を行う。日々様々なクライアント様にCSV的アプローチのご提案とサポートをさせて頂いております。
趣味は、スノーボード、サーフィン、畑など自然と戯れる遊びが大好きです。