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デザイナーとエンジニアの対話から生まれた、メンバーズの考えるサステナブルWebデザインとは?″年末挨拶サイト2021″制作裏側に迫る

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社内外で耳にする疑問やナゾをキーマンたちへのインタビューを通じて解き明かすシリーズ「教えて!メンバーズ」の第17弾です。

今回は、メンバーズの年末挨拶サイト2021の制作舞台裏をご紹介!

メンバーズはVISION2030(2030年の目指す姿)において「日本中のクリエイターの力で、気候変動・人口減少を中心とした社会課題解決へ貢献し、持続可能社会への変革をリードする」を掲げています。そこで、デジタルクリエイター集団だからこそできるCO2削減の取り組みの1つとして、2020年度より紙の年賀状を廃止し、デジタルでの年末挨拶サイトに移行しました。
そして2021年は、お客さまや関係者の皆さまへ1年の感謝と2022年の決意表明を伝えるだけでなく、新たな試みとして、サステナブルWebデザイン(※1)の考えに基づく技術表現を取り入れることで脱炭素に取り組む姿勢をクリエイティブでも体現し、多くの方にその考えを知っていただく機会を創出することを目指しました。

そんな年末挨拶サイト2021の制作を担った当社を牽引するクリエイター2名に、制作において重視したことやそのプロセスについてお話を伺いました。

お話を聞いたのは、この方々!

錦織 愛(アートディレクター)
株式会社メンバーズ 執行役員/EMCカンパニー クリエイティブディレクション室 室長
「エンゲージメントを高めるデザインで成果を」を信条に、Value Propositionの考え方を取り入れ、ユーザとサービスのFITをカタチにし、伝わるコミュニケーションのデザインを構築する。HCD-Net認定人間中心設計スペシャリスト。

角銅 浩平(デザインエンジニア)
株式会社メンバーズ EMCカンパニー クリエイティブディレクション室 サービスデザインユニット
UXデザイン、エンジニアリング、データ分析を領域として、人間中心設計に基づくアプローチでアジャイル開発を実践するデザインエンジニア。インタビューや行動観察によるリサーチからの体験設計、プロトタイピングによる検証など一貫して行う。HCD-Net認定人間中心設計専門家。

 

今回の年末挨拶制作にあたって、どんなことを検討していきましたか?

もともと、私たちの間で「Society5.0を目指す社会のビジョンにおいて、作り手としてはどう行動すべきか?」ということを考え続けていました。何のために作るのか?どのように作るべきか?はたまた、これは作るべきなのか?など…。

そんな中メンバーズはVISION2030において、デジタル技術の活用によって持続可能な社会を創るための新たな価値を生み出し変化させることを掲げ、昨年10月に書籍『脱炭素DX すべてのDXは脱炭素社会実現のために』を出版しました。

そこで今回の年末挨拶では、「この制作自体がメンバーズのブランディングである」ということを念頭に置き、脱炭素DX(※2)の宣言をきちんと伝えることが、今後メンバーズがお客さまと共に未来を創造していくために必要であり、今回のサイトを作る目的であると考えました。


年末挨拶を通じてビジョンを体現するというのはなかなか難しいテーマだったと思いますが、どのようなプロセスで企画していったのでしょうか?

「伝えるべきこと」から今回のサイトコンセプトを抽出し、そのうえで表現手法を決めて制作していきました。
まずはメンバーズとして伝えたいメッセージを私たち作り手が深く理解するため、広報部門へのヒアリングや、お互いが集めた情報のシェアなど、何度も対話を繰り返していきました。対話を重ねていく中でサイトのストーリーを組み立てていき、デザイナー、エンジニアのそれぞれの持つ技術、視点からアイデアを出し合って、融合したり壊したり削除したりを繰り返し、徐々にクリエイティブの輪郭を描き出していきましたね。


「対話」を繰り返したプロジェクトボード


その過程を経て、実際にどのような技法を取り入れたのか教えてください。

単純にサステナブルWebデザインを取り入れることを目的に考えるのではなく、制作においても「脱炭素DX」としてメンバーズが発信しているメッセージとの一貫性を持たせることを大事にしました。そのうえで、具体的に取り入れた要素は大きく2つあります。

① サイトを期間限定公開とする
データの存在が電力消費の増大に繋がり、CO2を排出しているという事実に対し、Web運用を得意とするメンバーズだからこそ、情報の要不要の判断を含めた管理が提供できるはず。それはすなわち、デジタルクリエイターができる脱炭素の取り組みの1つではないかと考えました。年末挨拶なら受け取った直後か、遅くとも年始に見ていただけることがほとんどなので、ずっと残しておくべき情報というわけではないですよね。なので、今回のサイトの在り方として「必要な情報を必要な期間だけ表示させる」という意思を表しました。

② 軽量かつリッチなデザイン
サステナブルWebデザインというとデータの軽量化が重要になりますが、単純に軽くなるからといってテキストと軽量な画像だけで制作するのは、単なる劣化になってしまうのではないかという議論がありました。そこで、アルゴリズムで生み出す視覚表現の手法であるジェネラティブデザインを採用し、有機的なグラデーションなどのアニメーションをリアルタイムで生成することで、軽量でありながらもリッチな表現を両立させました。


ジェネラティブデザインを用いたグラデーションのアニメーションで、軽量化を実現


リリックビデオのように文字をダイナミックに動かし、情感のあるリッチな表現に


アニメーション全体像がこちら(①~⑤順に縦読み)
2030年の地球を考える問いかけから、脱炭素DXで変革を起こし挑戦していく宣言を伝えた


これまでと毛色の違うクリエイティブに、社内外からも多くの反響がありました。今回サステナブルWebデザインというテーマのもと、0から制作した感想を教えてください。

錦織:プロジェクト開始時は、サステナブルWebデザインという視点で制作することは新鮮味があり、これまでと違って面白いと思っていましたが、いざ始めてみると、特別クリエイティブなわけではなく、「制作する」ことにおける根幹は変わらないと気づきました。言葉の新奇性はありましたが、そのプロセスはいつもと変わらないなと思いました。

角銅:想いを伝えるサイトを0から制作するという観点では、想いを起点に新規事業を立ち上げるのに近い感覚でしたね。ただ、だからといって普段と違うやり方をするのではなく、『脱炭素DX』の書籍を何度も読み解きながら、想いを傾聴して、対話して、カタチにして可視化して、議論して…という、普段と同じ流れで設計することを意識していました。


メンバーズとしてのメッセージはもちろん、お二人のものづくり・表現に対する強い想いも込められていますね。
最後に、今後はデジタルクリエイターとしてどんなことにチャレンジしていきたいですか?

錦織:今回の制作を通じて改めて、新しいこと・イノベーションを起こすには、理論と実践の両輪が必要だと確信しました。私自身も体現していきながら、同じスピリッツを感じて集まってくるクリエイター同士で対話を重ねデザインしていき、実践的デザインの中で、そのプロセスを社内の若手に広げていきたいと考えています。

角銅:昨今の DXという複雑で不確実性が高い取り組みに対して、左脳的に分析するだけでは、検討しなければいけない要素が多すぎて前に進めない。だからこそお客さまと対話し、エンジニアとデザイナーが右脳と左脳を駆使して分析と統合を繰り返し、カタチにして可視化する。それを足掛かりに、お客さまが本当に実現したい目的達成に到達する。そうやって、お客さまの想いに私たちも共感し、一緒に楽しみながら共創していくことが当たり前なクリエイティブチームをメンバーズ全体で広げていけるよう尽力したいと考えています。


新たな挑戦の裏側から、何を伝えるべきかを考え、対話を繰り返してカタチにしていくというクリエイティブの根幹となる考えの大切さをお聞きすることができました。

錦織さん、角銅さん、ありがとうございました!

 
※1 サステナブルWebデザイン
消費電力を抑えることでWebサイトのCO2排出量を削減すると同時に、ユーザビリティ向上を実現するWebデザインのこと。メンバーズではサステナブルWebデザインを、Web制作およびデジタルマーケティングを本業としている当社が取り組むべき課題として認識し、社内に研究チームを立ち上げて、手法の確立と普及を推進しています。

※2 脱炭素DX
メンバーズの推進する「脱炭素DX」とは、企業がDXを通じて持続可能なビジネス成長と脱炭素社会創造を同時に実現することを意味します。

 

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<編集後記>
「教えて!メンバーズ」の第17弾、いかがでしたか?メンバーズの若手育成も担っているベテランクリエイターのお二人ですが、そんなお二人が日々ものづくりに対して考え、問い続けている背中を見て「私ももっと頑張らねば!」と刺激を受けました。今後もメンバーズが生み出すクリエイティブに、ぜひご期待ください!

<コラム執筆>
山崎 こころ
EMCカンパニー EMC推進室 マーケティング&コミュニケーショングループ
2018年にメンバーズへ新卒入社。EMCカンパニーの広報・マーケティング担当として、メルマガや自社サイトなどを通じメンバーズの取り組み・サービスを発信中!