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【入門】アグリテックとは?未来の食卓を救う新たな農業のカタチ

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どうも。こうたろうです。はじめてのコラムって緊張しますね。(笑)

コラムの題材を何にしようか迷っているとき、祖父が農家をやっていて小さいころからよくお手伝いをしていたことを思い出しました。
そこで、記念すべき第1回目のコラムは、世間で話題の最先端の農業「アグリテック」について紹介していきたいと思います!

 

アグリテックとは?

アグリテックは、農業(Agricalture)と科学技術(Technology)からなる造語で、X-Tech(クロステック)のひとつです。農業分野において、ロボットやAI(人工知能)、ICTを用いて従来の農業の課題を解決を目指すものです。農林水産省が「スマート農業」を提唱し、大企業だけでなく中小企業やベンチャー企業をはじめとする多くの企業が参入している成長市場となっています。

近年日本では、食糧自給率の低下や、農家の高齢化による人手不足など農業の持続性について様々な課題がある中でそれを解決しうるテクノロジーとして注目を集めているのです。

 

日本でアグリテックが注目される2つの理由

特に日本でアグリテックが注目されているのには2つの社会的背景があります。

 

・低い日本の食糧自給率

日本の食糧自給率は、1965年時点ではカロリーベースで73%だったものが、2018年にはわずか38%とおよそ半分程度にまで減少しています。

農林水産省は、2030年までにカロリーベースでの食糧自給率を45%に引き上げることを目指しており、達成のためには「スマート農業」による農業の効率化が鍵を握っているといわれています。

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出典:農林水産省『日本の食糧自給率』

・農業従事者の高齢化に伴う人手不足

農業重視者の減少も深刻な問題となっています。農林水産省によると農業従事者数は2015年の176万人から2020年には136万人にまで減少しており、農業従事者の減少に歯止めがかかっていないのが現状です。

加えて、農業就業人口の年齢構成においては、65歳以上の割合が63.5%を占めており、農業従事者の高齢化に伴い、人手不足がより深刻になることが予想されます。

 

 

アグリテックにかかわる4つのテクノロジー分野

1.農業用ドローン

以前は手作業で行っていた農薬・肥料の散布や収穫をドローンを活用しておこないます。今まで肉体労働を理由に農家になることを避けていたひとたちが新規参入するきっかけにもなるのではないかと期待しています。

2.ビッグデータ/AI

熟練労働者の「勘・コツ」を可視化して、数字やデータとして蓄積してクラウドなどを活用して管理します。数字やデータで蓄積することで生産者間での情報の共有もスムーズに行うことができます。

3.IoT

センサーやカメラを使用して農作物の状態を24時間監視することで、生産者が農作物の管理に使用していたリソースを他の作業にあてることに役立ちます。また、ビックデータとして蓄積された情報と組み合わせることで、農作物の最適な収穫時期の検知にも役立つのです。

4.ブロックチェーン

複雑なサプライチェーンの中でも農作物を追跡し、品質管理での活用が進んでいます。アグリテックは生産の現場だけでなく、ロジスティクス領域でも役立つのです。

 

アグリテックの事例紹介

・農薬散布だけじゃない?農業ドローンの活用

農業用ドローンというと、農薬の散布や収穫をイメージする人が多いのではないでしょうか。実は農業用ドローンはそのほかにもいろいろな活用の仕方があります。例えば、空中から農地の映像を撮影してそれらを解析することで適切な収穫時期の見極めなどができます。また、夜間にリアルタイムで見回りをすることで鳥獣被害の防止にも活用できるのです。

・ビッグデータを使ってAIが農業経営を分析

農業でのビッグデータ/AIの活用では、栽培方法に関するノウハウの共有などはかなり一般的になってきました。最近では、「農業利益創造研究所」が高収益農家の特長をビッグデータを用いて分析して、農業経営に生かす取り組みを始めました。筆者としては、零細で家族経営が多い日本の農業を変える風雲児的な存在になることを期待しています。

・ワインの管理はIoTにお任せ

山梨県甲州市の「奥野田ワイナリー」ではワイン製造の工程でIoTを活用しています。従来の方法では、ワイン農園内の状況を確認するのに半日以上の時間を費やしているにもかかわらず、急激な湿度の上昇によるカビの発生などを防ぎきれていませんでした。奥野田ワイナリーでは、富士通が開発したネットワーク機器や小型カメラを農園内に設置し、リアルタイムで農園の様子を確認できる体制を整えました。これにより農園内の状況をすばやく確認できるだけでなく、各種データを分析することでぶどう適切な収穫時期を可視化することができました。

・Starbucksのブロックチェーンの活用

「Starbucks」は2019年5月にMicrosoftと協力して、コーヒー豆のサプライチェーン・マネジメントにブロックチェーンを導入する取り組みを始めました。
Starbucksの利用者は商品のバーコードをスマホでスキャンすることで、コーヒー豆を生産した農家や焙煎場所などの情報を閲覧できます。また、コーヒー豆の生産者は自分たちが作ったコーヒー豆がどこで消費されたかを確認することもできます。
食への関心の高まりや、エシカル消費が広まりつつある社会では、ブロックチェーンを活用したトレーサビリティの強化がより一層重要になってくると考えています。
 

【まとめ】持続可能な農業を考える

アグリテックという考え方が広まったことで、多くの企業が農業分野へ参入を進めており、今後も新しいテクノロジーが誕生していくことでしょう。
また、一般的なイメージとは異なり、伝統的な農業の仕組みは持続可能性の観点では議論の余地があるという見方もでてきています。地球上の土地の38%が農業に使われ、清潔な水の約7割が農業で使用されています。今後地球の人口が増加し、より多くの食料生産が必要になる中では、アグリテックを活用した農業の効率化や新しいカタチの農業を模索することの重要性がますます高くなっていくことでしょう。

普段自分が食べている農作物にどんなアグリテックが活用できそうか考えてみるのも面白いかもしれないですね!
最後までご覧いただきありがとうございます。次回のコラムもお楽しみに。

 

 

関連記事:
「アグリテックとは?新時代の農業とテクノロジー」
https://frontier-eyes.online/agri-tech/
「農林水産省『日本の食糧自給率』」
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/012.html
「スターバックス、ブロックチェーン技術で消費者とコーヒー豆農家を繋ぐ」
https://coinpost.jp/?p=178010
農業会計ビッグデータをAIで分析する情報サイト「農業利益創造研究所」が公開
https://smartagri-jp.com/news/2837
農業分野におけるIoT事例4選を紹介!スマート農業が課題を解決する?
https://souspeak.jp/ks/iot-agriculture/

コラム執筆

山下広太郎(やました こうたろう)

2021年4月入社。EMCカンパニー第3ビジネスユニット アカウントサービス第3ユニットに所属するディレクター。広告運用を担当。
趣味はラーメン開拓と美味しいお酒を飲むこと。