なぜUXを考える必要があるのか
コロナ禍で生活が一気にデジタルシフト
これまでの企業主導の大量生産、大量消費という時代から、情報過多なネット空間の中でよいものを選ぶユーザ主導の時代にシフトしてきており、このコロナ禍で一気にそれが加速しているのは、みなさんも実感されていることだと思います。
実店舗よりも多くの種類の商品を、家にいながら比較し、家にいながら受け取ることができる。
そんなオンラインでの購入が当たり前な、便利な世の中になってきています。
ユーザに選ばれるサイトは、よい体験ができるかどうか
しかし、ただオンライン上で店舗を構えればユーザが集まってくるわけではありません。
実店舗よりも多くのユーザをターゲットにできるものの、オンラインというひとつの空間には近隣にある実店舗以上に多種多様な店舗がひしめきあっているのです。
その中からユーザはどのようにして購入する店舗を決めるのでしょうか。
よいと思う商品を見つけても、そのサイトでの会員登録が必要なのであれば面倒に思い別のサイトに同じ商品がないか探しに行くかもしれませんし、本当はユーザが求めている商品を取り扱っているのにユーザが探し出せず、別のサイトに移動してしまうかもしれません。
ユーザには1つずつの店舗を端から端まで十分に見ていく時間はありません。
普段のご自身のオンラインショッピングを思い出してみてください。
普段からヘビーに利用しているサイトではなく、たまたま出会った1つのサイトにかけた時間はどのくらいでしたか?おそらく、大半のひとが驚きの速さで別のサイトに移動していると思います。
ユーザは自分の欲しいと思う情報だけ、欲しいと思うタイミングで、できるだけスムーズに得たいと思っています。
それはオンラインショッピングも同様で、今自分が求めているものにぴったり合致した条件の商品を、できるだけスムーズに見つけて購入したいと思っています。
それがユーザにとってよい体験となり、次の購買につながる可能性が出てくるのです。
よい体験を提供できているかを測定するのが、ユーザビリティテスト
ユーザにとってよい体験ができるサイトかどうか、それを調査できるのが「ユーザビリティテスト」になります。
ユーザビリティテストでユーザ視点を身近にできる
商品やシステムなど開発をする方々は、おそらく誰しもがユーザ視点を持とうと思われているかと思います。
ですが、自分たちで開発したものを何度も見ているうちに、固定観点や「こうあるべき」という思い込みが強くなり、制作側の視点が強くなってしまいます。
そのため、開発者がユーザ視点に立つことはとても困難なことだと思います。
さらに、ユーザ視点を持っていても実際に改善するにはチームのみんなに正しく伝える必要があります。
そんなとき、「ユーザはこう思うと思う」「こんなケースもありそう」と発言をしても説得力に欠けることも多々あるかと思います。
そんなとき、実際のユーザの声があれば、根拠になると思いませんか?
ユーザビリティテストをすることによって、ユーザの心理と、そこから導き出されるサイトやアプリ上の課題が明らかになります。
ユーザの心理というのは、
- そもそも何に関心を持っているのか
- 何を知りたいのか
- どんな不安や疑問があるのか
- どんなニーズがあるのか
- どんな興味を持っているのか
ユーザの心理から導き出されるサイトやアプリ上の課題というのは、
- コンテンツや機能が不足しているのか
- 情報はあるが、正しく伝わっているのか
- 情報の精度はよいが、存在が伝わっているのか
ユーザビリティテストの手法や発見点事例、成果アップ事例、現場での活用事例などの詳細な情報は以下の記事でまとめているので、お時間があるときにぜひ見てみてくださいね。
これからいろいろなサイトをUX調査して、一緒に学んでいきましょう!
ユーザビリティテストが重要!絶対やったほうがいい!と言われても、実際どんなものなのか、どんな課題が見つかるのか知りたいですよね。
今は予算がなくてできないけれど、何か参考にできるものがあればうれしいという方もいるかもしれません。
そこで、これからいろいろなサイトを使い、勝手に(笑)ユーザビリティテストをして、参考にできそうなUXアイデアを見つけていきたいと思っています。
わたし自身もご依頼がないとなかなか調査をしないので、日頃自分が利用しているサイトやアプリのユーザビリティ、気になっていたんですよね~。わくわく
実際の調査よりもボリュームが少なめではあるものの、参考にできるインサイトをたくさんご紹介できると思いますので、ぜひぜひお楽しみにしていてくださいね!
コラム執筆者
佐久間 茜華(さくま せんか)
2018年9月入社ポップインサイトカンパニー リサーチチームC所属
大手メディア、セキュリティ関連製品開発会社、デジタル支援会社など様々なプロダクトのリサーチを経験
北海道の北見市に住んでおり、ポップインサイト時代から本社へ出勤したことがなく、入社してからずっとリモートで働いている。北海道の自然や食、人が大好きで、暇を見つけては北海道を満喫している
カテゴリ: UI/UX
2021年08月31日