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DX視点で読み解く:JETRO対日投資有望産業~観光レポート【後編】

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本コラムは、JETRO(日本貿易振興機構)が発信する「JETRO対日投資有望産業:観光レポート」をDX視点で読み解きます。

目次:
前編はこちらから
■1.全体概況
■2.政府の取組
(1) 観光DX(デジタルトランスフォーメーション)
(2) インバウンド観光促進のための対外発信強化
(3) 訪日外国人旅行者向け消費税免税制度の拡充
(4) 多言語対応

後編
 ■3.魅力的な注目市場分野
(1) 金融サービス
(2) OTA(オンライン旅行会社)
(3)ホテル・宿泊施設
 ■最後に

 

■3.魅力的な注目市場分野

観光産業における魅力的な市場として以下の3分野を取り上げています。

(1) 金融サービス
(2) OTA(オンライン旅行会社)
(3)ホテル・宿泊施設

 

(1) 金融サービス

訪日観光客の訪日目的の一つにショッピングがあります。彼らの母国の多くでは、キャッシュレス決済が常識となっており、インバウンド需要に対応するには、キャッシュレス決済システムの導入が欠かせません。(中略)また、新型コロナを受け、オンライン決済の増加や、実店舗でも現金の手渡しという従業員と顧客の接触機会を削減するという観点から、非接触型を中心としたキャッシュレス決済に注目が集まっています。

画像5
出典:JETRO対日投資有望産業:観光レポート

 

日本においても「〇〇ペイ」が急速に普及しています。けれどそれは国内限定。
外国人旅行者まで視野を広げ国際的なキャッシュレス決済ツールに対応する必要がでてきますね。さまざまな決済手段が乱立することで資金管理や顧客管理も複雑になります。

 

(2) OTA(オンライン旅行会社)

スマートフォンの普及率上昇で幅広い層にわたってインターネット利用が一般化したことにより、世界では既に、OTAの市場規模が伝統的旅行会社を上回っています。日本国内では、未だ伝統的旅行会社が優位な立場にありますが、2018年のOTA市場規模は約 2 兆 5,520 億円となり、年々その比率が上昇しています(図表7)。

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出典:JETRO対日投資有望産業:観光レポート

 

じゃらんnet、楽天トラベルや一休.comなどが日本のOTAですが、エクスペディア(米国)、Airbnb(米国)、ブッキング・ドットコム(オランダ)、スカイスキャナー(英国)、アゴダ(シンガポール)など、近年は外資のOTAも積極的に日本に進出してきています。

これらの大型OTAの特徴は、発地主義とマクロ主義。

東京にいる人間に対して、旅行代理店は渡航先(例:NewYork)を紹介します。=発地主義
東京にいる代理店は、渡航先(例:NewYork)のきめ細やかな情報をもっていません。=マクロ主義

デジタル化が進み、OTAはその作業効率を徹底していますが、発地主義・マクロ主義であることは否めませんね。対抗する上で、注目は逆転の発想である着地主義・ミクロ主義。

当該観光地がいかに素晴らしいか、季節柄の変化やイベント情報などきめ細やかな情報発信を促すことで観光地としての魅力を最大限に伝えることができます。デジタル化を勧めインタラクティブな会話により観光客とのエンゲージメントを高めることが可能になります。
たった1枚の写真がインスタグラムに投稿され、国内外から多くの観光客を誘導することに成功した事例も数多くなってきています。

 

(3)ホテル・宿泊施設

特に注目のホテルタイプはリゾートホテル(フルサービスホテル)です。国内の部屋数全体に対する割合は1割にも満たず、日本人の国内旅行、及びコロナ後を見据えたインバウンド需要を考えると、日本におけるリゾートホテルの数はまだまだ少なく、外国企業にとって開発余地は十分にあります(図表9)。また、日本各地に50軒の世界水準の高級ホテルを建設するという2019年末に発出した政府方針とも合致するため、リゾートホテル市場の伸びが期待されています。

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出典:JETRO対日投資有望産業:観光レポート

 

このレポートではフルサービスホテル=大型ホテルの市場に着目しています。ただこれほど多くの観光客が押し寄せると、宿泊施設の部屋数が不足になります。不足になれば当然宿泊価格も高騰する傾向がでてきます。またホテルのような非日常空間を求めるのではなく、日本の日常生活を体験したいとのニーズも一方ではあります。

外国人観光客のみならず、リモートワークの定着化により、ワーケーションなど新たな宿泊ニーズもでてきました。一方で日本の人口減少による空き家問題なども深刻です。ある地方では廃校となった学校を宿泊施設に改装し、地方の新たな拠点とする動きもでてきています。さまざまな宿泊ニーズに合致した宿泊施設を底辺広く提供すること、また知名度を高めることもこれから重要になりそうです。

 

■最後に

コロナ禍は、観光産業に壊滅的な打撃を与えたという意見が多くみられます。ただそれもコロナワクチンにより遠くない将来に解消されるでしょう。

解消され、世界中からまたインバウンド観光客が押し寄せてきた際に備えて、いまのうちに準備することが極めて重要ではないでしょうか?

上記にあげた施策はどれも、システム化・デジタル化、そしてDXです。
どれも構築すればいいわけではなく、その後の運用が重要となります。

コンテンツ運用、データ解析と運用、UI/UXの定期的な見直し・・・

エンゲージメントを高める意味でも、運用は極めて重要になります。

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数藤 雅紀

数藤 雅紀(すとうまさのり)

シニアプロデューサー兼戦略プランナー、デジタルトレンドラボ所長

大手證券、世界大手調査会社を経てメンバーズ入社。戦略プランナーとして、上場企業・グローバル外資企業などの大手企業のデジタル戦略・施策を支援。ネット選挙や新規事業系支援などの先鋭的案件も得意。阿波踊りとフルマラソンを愛する左利きB型。