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最先端の医療DXは過疎地をも救う! 利用者目線で課題解決をめざす浜松市の取り組み

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地方都市在住の筆者はある日、定期的に飲んでいた薬がオンライン診療で処方してもらえることを知りました。
信頼性について下調べをして、アプリを入れてビデオ通話で問診、オンライン決済をして、宅配便で薬が届くサービスは、それまでバスに乗って定期的に通院していた身としてはありがたいものです。
しかしオンライン診療では診察や処置に限界があるため、病状によっては向き不向きがあるのも事実です。もっとも医療を必要としている高齢者への普及にも壁があるな、というのが、オンライン診療を利用しての感想でした。

コロナによる規制緩和もあって、医療DXはどんどん加速しています。特に話題になっているのは、国内大手企業も参画する遠隔医療やAI診断といったところでしょうか。
興味を持ってニュースを見ていく中で、地方の過疎や高齢者の課題をも同時に解決する医療DXの取り組みがあることを知りましたので、ご紹介いたします。

▼浜松市のオンライン診療・服薬指導(薬剤配送)プロジェクト


画像:https://ligare.news/story/hamamatsucity_haruno_maas

静岡県浜松市は、市としての面積が国内で2番目に広く、中山間地域で過疎化・住民の高齢化が進んでいます。そのため公共交通の存続などの移動に関する課題だけでなく、医療や物販、宅配などの生活サービスの維持も課題となっています。
そんな中、浜松市は地域の医師会や企業などと連携して医療×MaaS*の取り組みをすすめ、2つの実証実験を行っています。
*Mobility-as-a-Service:自家用車以外の全ての交通手段による移動を1つのサービスとして捉え、シームレスにつなぐ新たな『移動』の概念を指す。

・オンライン診療

1つは、オンライン診療用の専用車両で患者宅を訪問する実証実験で、車両に乗るのは看護師資格保持者の場合と、看護師資格を持たず機器の操作補助などをするスタッフの場合の2パターンが検証されるそうです。
患者宅間の移動には時間がかかるため、医師による往診の場合、移動中は診断できませんが、オンライン診療であれば移動中にも診療所で診療を行うことができるため効率的です。

・オンライン服薬指導、薬剤配送

もう1つは調剤薬局がない町で、オンラインで服薬指導を行い、薬局の車かドローンを用いて薬を配送するという実証実験です。
将来的には生活用品も一緒に薬局から配送することも視野に入れつつも、町内の既存商店との共存もはかりながら、地域にとっての全体最適を見出していくことを目指しているそうです。

浜松市のこれらの取り組みは、新たな技術によって町の人の生活が豊かになり、世代を問わず恩恵を受けられる、まさに地に足のついたDXだと感じました。
2021年1月現在は実証実験段階ですが、実際に運用がすすめられ、持続可能かつ全体最適なサービスとなっていくことが期待されます。

 

▼海外での前例

海外では2016年頃からすでに、ドローンで医薬品を配達する動きがはじまっていました。

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画像:https://www.businessinsider.jp/post-208676

それが東アフリカのルワンダに医薬品や血液の配送を行う、アメリカの企業Zipline(ジップライン)社です。スタートアップ企業でありながら、現在の企業価値は1300億円とも言われます。

世界に目を向けるとたくさんのDX事例があり、悩みを解決できるようなアイデアが見つかるかもしれません。
今年も海外有力メディア全189社の予測をまとめたデジタルトレンドレポート2021が近日発行予定です。ぜひご覧ください。

 

コラム執筆

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(デジタルトレンドレポート2021 coming soon…)

 

木戸 希望

2019年10月にメンバーズに入社。制作からディレクション・提案まで幅広く奮闘中です。