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Are You Ready For Social Media Marketing Era? Part5

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株式会社メンバーズ 執行役員 原 裕(@in_the_crowd

早いもので、湯川さんとのコラボであるこのコラムはもう5回目となりました。コラムを開始した半年間、ソーシャルメディアやマーケティングをとりまく環境は想像以上に大きく変化し、ソーシャルメディアに関する話題は、毎日引きも切らない状況です。

このコラムでは “ソーシャルメディア・マーケティングはメディアとしてのソーシャルメディアではなく、広義(本来)のマーケティング活動(プロモーションや広報活動だけでなく、商品開発やサポートなども含む)である”と主張していますが、実際の事例も日本でもいくつかでてきています。

当社がお手伝いさせていただいている無印良品の「Facebook公式ファンページ」が10月1日に立ち上がりました。

このコラムでも何回か取り上げさせていただいていますが、もともと無印良品は、彼らで言うところの「オブザベーション」という手法で顧客の生の声を聞いて商品を開発しており、その手法から様々なヒット商品や定番商品が生まれています。

例えば「体にフィットするソファ」 などがその例です。また、「顧客と商品開発をする」姿勢をより打ち出したのが昨年に立ち上がった「くらしの良品研究所」です。

このラボでは無印良品の暮らしに関するテーマ、例えば「緑」「眠り」「そうじ」など、非常にブロードなお題(テーマ)の提示に始まり、そのテーマに沿ってアンケートを募集し、顧客と対話し、製品のプロトを作り、そして顧客にそれを試してもらい、そのフィードバックを経て製品化していくプロセスを開示しています。

まさにコトラーが『Marketing 3.0』でいうところの消費者とのCollaborationを展開しています。無論、各メーカーもこのような試みを昔から行っているのですが、そのプロセスを顧客に開示するまでは至っていないのではないでしょうか。言い換えれば、無印良品が製品を顧客と“共創”しているのに対し、多くのメーカーはモノづくりにおいて顧客と“共創”するまでに至らず“活用”に留まっているということだと思います。

今回、無印良品が立ち上げた Facebookファンページは、現段階ではまだ立ち上げフェーズに過ぎないのですが、今後本格的なマーケティング活動を展開していく予定です。例えばアプリを活用したアンケートや、ユーザー投稿キャンペーン、「いいね!」ボタンの本体サイトへの展開、グローバルや主要国向けの公式ファンページの展開などです。

今回、無印良品がFacebookファンページを活用する理由はいくつかありますが大きく分けると下記です。

1.ソーシャル機能を格安(無料含む)で活用できる

Facebookのファンページ自体さまざまなソーシャル機能を持っており、これに加えて魅力的なのはアプリです。企業が活用でき、かつ廉価のソーシャルアプリが数多く存在します。

例えばアンケート機能などは、surveymonkey社をはじめとした、企業向けに格安で提供しているソーシャルアプリを活用すれば、素早く、かつマーケターが簡単にアンケート調査を実施できます。これらはソーシャル・メディア・マーケティングにおいて、企業側にとって大きなメリットでしょう。自社サイトで機能開発し、お金と時間をかけ開発する必要がなくなってきたのです。

また、潜在顧客の管理や囲い込みを自社でするする必要がないことも大きな魅力です。Facebookの場合、いうまでもなく閲覧自体はFacebookユーザーでなくともできるので、ブログやキャンペーンのランディング・ページとしての活用もできます。

2.グローバルマーケティングの活用

いうまでもなく無印良品のようなグローバルブランドにとって、Facebookの持つ5億人を越えるユーザー数は魅力です。従来のコミュニケーションではあり得なかったマーケティングROIを低減することが可能になります。Facebookの登場で真の意味でのグローバル・コミュニケーションが可能になってきたのではないでしょうか。もちろん、公式ファンページを作ればユーザが多いだけでコミュニケーションができるというような安易なものではありませんが、少なくともマーケティング・インフラ面での管理のしやすさ、費用を考えると企業にとってはかなりのメリットがあります。そのメリットを生かせるかどうかはマーケター次第ですが。

3.Earned Mediaを活用したマーケティングの知見を貯める

いわゆるトリプルメディア(paid media、owned media、earned media)をいかに効果的に活用することがマーケターにとって必須となりましたが、earned mediaの活用手法は日本ではまだまだ確立されてはいません。なぜなら、paid mediaと違い、コストがかからない分、媒体コミッションを利益源泉とする広告代理店もなかなか提案しづらく、また現状米国事例がそのまま活用できる環境、例えば米国のFacebookのようにユーザー数が多くないことやmixiが企業向けには基本的には広告主体のビジネスなど、様々な要因があげられます。

しかし、今後の流れ(mixiなどの今後の展開も含む)をみると、Facebook的なマーケティング・コミュニケーションは日本でも広がるでしょうし、これはいずれにしろ企業のマーケター自身が取り組む課題となります。そのためにはいち早く知見を積み重ね、競合に打ち勝つ必要があるものと思われます。現時点ではFacebookは日本でのユーザー数が他SNSに比べ少ないものの、インフルエンサー層を多く包含する仕組みの中でいち早くその知見を高めるには、コスト面も考えると非常に一歩を踏み出しやすい仕組みだと思われます。

4.ソーシャルグラフの活用

今回はFacebookのソーシャルグラフをくらしの良品研究所に取り入れておりますが日本の大手企業において自社サイトへの本格的な取り込みは初めてではないでしょうか。今後コマースサイトへの展開も予定されておりますが、大手SNSのソーシャルグラフの活用は企業マーケターにとって大きなメリットだと思われます。言いかえれば自社サイトでのソーシャルグラフ活用こそがearned media活用の大きなメリットだと考えます。自社で会員組織を持っているもののソーシャルグラフ機能はない場合、自社で構築するよりは様々なソーシャルメディアを活用する方がはるかに効率的です。ただし、いかに自社サイトで効果的に活用するかはまだまだアイデアは出尽くしていないので、この点ではUSなどの事例を注意深く見守る必要があります。

既に8万5千人ものTwitterのフォローワーを持ち、日本でも有数のmarketing3.0型企業である無印良品のソーシャルメディア・マーケティングへのアプローチは今後非常に楽しみです。

当社は企業のソーシャルメディア・マーケティング支援として、Facebookの立ち上げ及びその運用支援やソーシャルグラフの自社サイトへの活用機能なども提供しております。
詳しい資料などはsliedshareで提供しておりますのでご興味あればご一読ください。

http://www.slideshare.net/Memberscorp

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2010年10月06日