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注目必須!デジタル・ガバナンスと新たな企業格付「DX企業認定制度」

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(2020.8.11 改訂追記)

国による「DX認定企業制度」が、今秋システム受付開始。本格始動となります。

DX認定企業は、DXを支援するベンダー企業ではなく、ビジネスモデルを抜本的に変革(DX:デジタルトランスフォーメーション)し、新たな成長を実現する企業を指します。これは新たな企業格付となりそうです。ある意味、チャンスと言えます。

目次
●DX企業 階層ピラミッド化
●デジタルガバナンス・コードの策定に向けた検討
●認定の意味するもの
●デジタルガバナンス・コード
●最後に

●DX企業 階層ピラミッド化

経済産業省は、中長期的な企業価値の向上や競争力強化に結び付く戦略的IT投資の促進に向けた取り組みの一環として、過去5回にわたり東京証券取引所と共同で「攻めのIT経営銘柄」の選定を実施してきました。2020年においては、「攻めのIT経営銘柄」をDXに焦点を当てる形で「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)」に改め、選定を実施してきました。

2020年5月15日には、「情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律」(改正情報処理促進法)に基づく、経営における戦略的なシステムの利用の在り方を提示する指針(経済産業大臣告示)及び同指針を踏まえた企業認定の基準(経済産業省令)を施行しました。
https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200515001/20200515001.html

この指針を踏まえ、2020年秋頃からWeb申請受付システムを稼働、DX認定企業制度が本格始動されます。

https://www.ipa.go.jp/ikc/info/dxcp.html

これによりDXに取り組む企業は、次の4階層に分類されることになります。(https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/dgs5/pdf/003_03_00.pdf より抜粋)

画像1

●デジタルガバナンス・コードの策定に向けた検討

デジタル技術の急速な発展が、グローバルな規模で、経済・社会構造に影響を及ぼすようになってきている中、リアルタイムに情報やデータが活用・共有されるデジタル社会(Society5.0)の実現を国は目指しています。こうした社会の変化は、企業経営や企業経営の管理監督のあり方にも大きな変化をあたえます。

企業の成長を支配する要素として、「デジタル変革力」の重要性の増大しています。そして、デジタル技術の発展による企業経営や企業経営の管理監督の方法論も変化しています。この流れを鑑み、国内企業が目指すべきデジタルガバナンスのあるべき姿を示しつつ、それに向けた達成状況を可視化して各企業のDXの推進状況を客観的に評価できる仕組みが整ってきたということです。

 

●認定の意味するもの

ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)を持っていない上場企業は存在するでしょうか?ISMSを保有していない企業と取引をしたいと望むでしょうか?
当初ISMSは、世間での注目度は高くありませんでした。しかしその知名度が広まるにつれ、ISMSは企業活動において必須アイテムとなりました。確かにISMSは企業にとっての”守り”。DXは”攻め”ですので、性格は異なります。

しかし、急激な社会変化を前に、DXを既に十分に進め、柔軟性を獲得できている企業は、新しいサービス提供や働き方に迅速に対応し、事業継続が可能といえます。一方、DXに消極的な企業では、競争力の相対的低下や緊急事態下での事業継続リスク、つまり市場淘汰される恐れもあります。

この認定制度は、国が主体となって推進しています。日本の公認”DX企業”ともなれば、これは新たな企業の格付けです。国内外での知名度向上もそうですが、先々、ファンドの組込銘柄となる可能性もありそうですね。

 

●デジタルガバナンス・コード

経済産業省主導の”Society5.0時代におけるデジタル・ガバナンス検討会”が中間とりまとめを発表しました。
これを雛形に、デジタルガバナンス・コードが整えられます。

1.経営ビジョン・ビジネスモデル

①柱となる考え方
企業は、ビジネスとITシステムを一体的に捉え、デジタル技術による社会及び競争環境の変化が自社にもたらす影響(リスク・機会)を踏まえた、経営ビジョンの策定及び経営ビジョンの実現に向けた ビジネスモデルの設計を行い、 価値創造ストーリーとして、ステークホルダーに示していくべきである。
②認定基準
デジタル技術による社会及び競争環境の変化の影響を踏まえた経営ビジョン及びビジネスモデルの方向性を公表していること。

2.戦略

①柱となる考え方
企業は、社会及び競争環境の変化を踏まえて目指すビジネスモデルを実現するための方策としてデジタル技術を組み込んだ戦略を策定し、ステークホルダーに示していくべきである。
②認定基準
デジタル技術による社会及び競争環境の変化の影響を踏まえて設計したビジネスモデルを実現するための方策として、デジタル技術を組み込んだ戦略を公表していること。

2.1.組織づくり・人材に関する方策
①柱となる考え方
企業は、デジタル技術を組み込んだ戦略の推進に必要な体制を構築するとともに、組織設計・運営の在り方について、ステークホルダーに示していくべきである。その際、人材の確保・育成や外部組織との関係構築・協業も、重要な要素として捉えるべきである。
②認定基準
デジタル技術を組み込んだ戦略において、特に、戦略の推進に必要な体制・組織に関する事項を示していること。

2.2.ITシステム・デジタル技術活用環境の整備に関する方策
①柱となる考え方
企業は、デジタル技術を組み込んだ戦略の推進に必要なITシステム・デジタル技術活用環境の整備に向けたプロジェクトやマネジメント方策、利用する技術・標準・アーキテクチャ、投資計画等を明確化し、ステークホルダーに示していくべきである。
②認定基準
デジタル技術を組み込んだ戦略において、特に、ITシステム・デジタル技術活用環境の整備に向けた方策を示していること。

3.成果と重要な成果指標

①柱となる考え方
企業は、デジタル技術を組み込んだ戦略の達成度を測る指標を定め、ステークホルダーに対し、指標に基づく成果についての自己評価を示すべきである。
②認定基準
デジタル技術を組み込んだ戦略の達成度を測る指標について公表していること。

4.ガバナンスシステム

①柱となる考え方
i.経営者は、デジタル技術を組み込んだ戦略の実施に当たり、ステークホルダーへの情報発信を含め、リーダーシップを発揮するべきである。
ii.経営者は、事業部門(担当)やITシステム部門(担当)等とも協力し、デジタル技術に係る動向や自社のITシステムの現状を踏まえた課題を把握・分析し、戦略の見直しに反映していくべきである。また、経営者は、事業実施の前提となるサイバーセキュリティリスク等に対しても適切に対応を行うべきである。
iii.取締役会は、経営ビジョンやデジタル技術を組み込んだ戦略の方向性等を示すにあたり、その役割・責務を適切に果たし、また、これらの実現に向けた経営者の取組を適切に監督するべきである。
②認定基準
i.経営ビジョンやデジタル技術を組み込んだ戦略について、経営者が自ら対外的にメッセージの発信を行っていること。
ii.経営者のリーダーシップの下で、デジタル技術に係る動向や自社のITシステムの現状を踏まえた課題の把握を行っていること。
iii.経営者のリーダーシップの下で、サイバーセキュリティ対策を推進していること。

 

●最後に

既に大企業の多くがDXに取り組んでいるといわれています。ただその内容をみると経営と分離・独立した施策が多く、なんちゃってDXなものが多くみられます。
デジタルトランスフォーメーションは”デジタルによる革命”です。システム部門に”革命”を期待してはいけません、”革命”を興す責務は経営層にあります。企業の持続的成長に向けて、社会課題の解決と経済成長の両立を図ることが求められる中、経営層・経営企画が主体となり独自の付加価値創造を模索していくことこそDXだといえます。

DX認定企業に向けたシステム受付は2020年秋頃から開始されるそうです。急ぎましょう。

 

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数藤雅紀/ご連絡はこちらから

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数藤 雅紀

数藤 雅紀(すとうまさのり)

シニアプロデューサー兼戦略プランナー、デジタルトレンドラボ所長

大手證券、世界大手調査会社を経てメンバーズ入社。戦略プランナーとして、上場企業・グローバル外資企業などの大手企業のデジタル戦略・施策を支援。ネット選挙や新規事業系支援などの先鋭的案件も得意。阿波踊りとフルマラソンを愛する左利きB型。