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「ノンデザイナー」から「デザイナー」になるためのマインドセット

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※この記事はnoteからの転記です。
 

ディレクターやリサーチャーからUXデザイナーになった「ノンデザイナーのUXデザイナー」が、プロジェクトで成果を出せずに悩んでいると聞きます。

私もプロデューサーからデザイナーになりました。その経験を振り返ると、自分が現在のデザインチームのなかで価値を出すために、スキル以外で重要な3段階のマインドセットの変化がありました。

マインドセットの変化
1.役割はペルソナ、カスタマージャーニーマップを作ることだ
2.役割はプロダクトデザイナーのインプットを作ることだ
3.自分「が」体験をデザインする(形にする)んだ

1.役割はペルソナ、カスタマージャーニーマップを作ることだ

UXデザインはまだまだ誤解があって、ペルソナを作る、カスタマージャーニーマップを作ることをUXデザインだと思っている人が少なくありません。私も一番最初の考え方もそうでした。そのときの周囲からの評価は、「それでどうすればいいの?」でした。自分では何かをしているつもりでも、他のメンバーから見たときに独りよがりになってしまっていた。ペルソナを作るは、アウトプットのための途中であり、アウトプットではない。つまり手段であって目的ではないんです。そのことをわかっていませんでした。もちろんそんな状況では成果なんて出ないです。

2.役割はプロダクトデザイナーのインプットを作ることだ

それではいけないと、次に考えたのが「プロダクトデザイナーの役に立とう」でした。スループットであるペルソナ、カスタマージャーニーマップをプロダクトデザイナーがインプットとして使えるものにしようと考えました。よりプロダクトデザイナーとプロセスについて説明をして、インタビューの設計に参加してもらい、インタビューをできるだけ見てもらい、分析をワークショップで一緒に行う。なるべく多くの情報がその人に染み込むようにと考えていたように思います。が、それでも成果は出ませんでした。

振り返ってみると「作る」ことを想定していなかったので、本当の活かし方を理解していなかったように思います。こうすればわかってくれるだろう、という想像で、実際に有益な情報を掴みきれていなかったかなと。また「良いものを作る」という意識の薄さも課題だったと思います。なのですでに知っていることで、新たな発見がなく、デザインのためのインスピレーションをわかせるものにもなっていなかったのだろうと思います。当然成果なんか出るわけがない。

3.自分「が」体験をデザインする(形にする)んだ

次の段階が「自分「が」体験をデザインをする」でした。ここに至るのは当然デザインの勉強をしていないので、大きな意識のハードルを超える必要がありました。一方でデザイナーを名乗りながらも「形」にしていないことは悩みでした。当時は「UXデザイナー」を名乗っていながら、はたして自分は「デザイナー」といえるのか?と常に心にしこりがある状態です。

そのブレイクスルーとなったのは「言葉でアウトプットができる」という気づきでした。ユーザーの体験をデザインするにあたり、「物語」として言葉を使い、表現しアウトプットすることならば、精度はともかく自分にもできました。
ならばと「自分「が」デザインするんだ」というマインドになれたことが、実はチームの他デザイナーと対等の立場になり、デザインにおけるコラボレーションを可能にしてくれました。また自分自身が「デザイナーである」と言えるようになったこと、周囲の人にも「あいつはデザイナーだ」と認識してもらえるようになったことは大きな自信になり、今に繋がっています。当然チームでコラボレーションできるので成果もついてきました。

「デザイナー」である以上は良いものを創りたい。アウトプットがしたい。その欲求を持っている人こそが「デザイナー」なのだと思います。そして良いものを創るために、アウトプットをするために、と思えているのであれば、UXデザインのプロセスは大きな恩恵を与えてくれるのだと思います。

転記元:「ノンデザイナー」から「デザイナー」になるためのマインドセット

コラム執筆

川田 学

川田 学

UXデザイナー × プランナー
HCD-net認定 人間中心設計専門家

国内メディア系企業の新規サービス開発プロジェクトにおけるUXリサーチ・分析・体験設計、評価、メーカー系企業のコンテンツサイトの初期設計、PDCAプロセスデザイン等、担当。プロジェクト全体におけるUXデザインの適用と、デザインスプリントにおける、調査、分析、体験設計といった「見えないデザイン」を主に手がける。

メディア掲載履歴:
MdN Design Interactive
「UXデザインを上手に組み込むための「関わり方」と「取り組み」のコツ」
https://www.mdn.co.jp/di/newstopics/50425/
書籍:UX × BizBook(マイナビ出版)
その他:
産業技術大学院大学履修証明プログラム
「人間中心デザイン」非常勤講師 等