ファッション誌では「今年の夏は、流行りの○○カラーをアクセントに」みたいな記事をよく目にします。
突然ですが質問です。
この<今年の流行色>って、いったいどうやって決まるのでしょう?
いろんな雑誌を眺めてみても、どうも傾向はちゃんとあるようで、雑誌が勝手に決めているわけではなさそうです。
実はこのトレンドカラー、ちゃんと専門の機関があって、毎年発表しているのです!
その1つがインターカラー(国際流行色委員会)
16ヶ国(2018年現在)が加盟している国際団体で、もちろん日本も加盟国です。
【加盟国】アメリカ / イギリス / イタリア / 韓国 / スイス / スペイン /タイ / 中国 / デンマーク / ドイツ/トルコ / 日本 /ハンガリー / フィンランド / フランス / ポルトガル
※出典:INTERCOLORより
インターカラーの正式名称は、「国際流行色委員会:INTERNATIONAL COMMISSION FOR COLOR」。
1963年に発足した、唯一の国際間で流行色を選定する機関です。加盟各国が提案色を持ち寄り、実シーズンの2年前の6月に春夏カラー、12月に秋冬カラーを選定しています。
どこかのカリスマスタイリストや神的デザイナーが、勝手に決めているわけではなかったのですね(笑)
日本では、決定したカラーを世間に発信しているのはJAFCA(一般社団法人日本流行色協会)という団体になります。https://www.jafca.org/colortrend/
さて、発表された2019年(春夏)のトレンドカラーというと「アウェイクニングオレンジ」。
新しい時代の到来にふさわしい鮮やかなオレンジだそうです。
アウェイクニングオレンジ
6桁=ea883c(公開情報がないため微調整してください)
R=234 G=136 B=60
[色情報]
マンセル値=4.7Y6.8R/11.4
[選考理由]
「Awakening」とは、「覚醒、気づき」という意味を持つ言葉。元号が変わる2019年、「気づき」をもって新しい時代に向かう、快活なオレンジを選定した。
そして、もう1つ、トレンドカラーを世に発表しているのが、「PANTONE」社。
あれ?どこかで聞いたことがあるような…
そうです!カラフルなデザインで話題になったモバイルフォン「PANTONE」です。
※出典:http://www.sharp.co.jp/products/sb830sh/text/pantone.htmlより
PANTONE社のパントン・マッチング・システムは世界で使用されている色見本帳のひとつで、
グラフィックデザイン、印刷、マルチメディア、Web、プロダクトデザインの制作・製造工程においての色指定に使用されています。
ちなみに日本のカラーデザイン検定は、このPANTONE社と提携している検定です。
毎年12月には「Color of the Year」が開催され、さまざまな業界での製品開発と購買決定に影響を与えています。
ファッション、家具、工業デザイン、さらには製品、パッケージ、グラフィックデザインなど、多くの業界から注目されています。
このPANTONE社が発表した2019年トレンドカラーは「リビングコーラル」。
活気がありつつ、暖かさも感じられる色ですね。
リビングコーラルLiving Coral
6桁= ff6f61
[選考理由]
活気がありまろやかさもある。これは暖かさと滋養で私たちを包み込み、この常に変化する環境の中で快適さと回復力をもたらしてくれる。
引用元:https://www.pantone-store.jp/coy2019/index.html
WEBデザインの世界では、こうしたトレンドカラーを取り入れるとすると、
季節感やトレンド感をアピールするようなケース(例えばキービジュアルなど)に限られるかもしれませんが、
トレンドは押さえておいたほうがいいでしょう。
さて、来年2020年は東京オリンピック。
オリンピックイヤーのトレンド色は果たしてどんなカラーになるのでしょうか。
今からちょっと楽しみです。
佐藤 友紀(SATO YUKI)
2016年入社。第4ビジネスユニット アカウントサービス10グループに所属。
ECサイト運用を担当するディレクター。超感覚人間の自由人。ヨガインストラクター。
END
カテゴリ: UI/UX
2019年02月28日