こんにちは。メンバーズの小笠原です。
ここでは、GoogleAnalytics初心者であった私が、
実際にGoogleAnalyticsに触れて悩んだ部分、学んできたことを紹介しています。
第3回となる今回のテーマは、『目標』についてです。
目次
『目標』とは?
『目標』はWebサイトの成果を数値化して、現状や問題点を把握することができる、
アクセス解析において重要な指標の1つです。
しかし重要な指標であっても、『目標』を正確に設定できているサイトは意外と少ないのです。
そこでこのコラムでは、
正確な成果を把握できるようになるという目的の元、『目標』の基本設定を紹介しようと思います。
まず基本として、『目標』を設定すると表示できる指標が下記の4点挙げられます。
指標名 | 意味 |
目標の完了数 | 指定した期間中に目標を達成したセッション数 |
目標値 | サイトでの目標の合計金額(個別に設定が必要) |
コンバージョン率 | 個々に目標を達成した割合の合計 |
目標全体の放棄率 | 全体で目標が放棄された割合 |
成果を把握するために、表にある語句はあらかじめ理解した上で次に進みましょう。
1. 基本設定
Google Analyticsで『目標』の数値を計測するためには、設定が必要になります。
ここからは『目標設定』の流れを見ていきましょう。
STEP1. 何を目標に設定するかを決めよう
このステップで間違えてしまうと、ゴールが正確に計測できなくなります。
ユーザーにしてほしいアクションやサイトの種類などを考慮し、適切に設定しましょう。
下記に例を載せているので、ぜひ参考にしてください。
サイトの種類 | ゴール | 内容 |
ECサイト | 商品を購入 | 商品購入が完了した際に表示されるURL |
求人サイト | 会員登録 | 会員登録が完了した際に表示されるURL |
不動産サイト | 物件への問い合わせ | 物件に関する問い合わせが完了した際に表示されるURL |
コーポレートサイト | 資料請求 | 資料請求の申し込みが完了した際に表示されるURL |
STEP2. GoogleAnalyticsで『目標設定』を行う
1. 『管理』⇒『ビュー』内の『目標』をクリック
2.『新しい目標』をクリック
3.『カスタム』にチェックし、『続行』をクリック
4.以下のとおり記入し、『続行』をクリック
URLの入力方法一覧
タイプ名 | 意味 |
到達ページ | 指定したページへの訪問があった場合に、1回『目標』が達成されたとカウントされる |
滞在時間 | 指定した滞在時間を超える訪問があった場合に、1回『目標』を達成したとカウントされる |
ページビュー数 / スクリーンビュー数(セッションあたり) | 1訪問(セッション)で指定した閲覧ページ数を超えた訪問があった場合に、1回『目標』を達成したとカウントされる |
イベント | PDFをダウンロードしたり、提携している外部サイトへの送客だったり、特定のボタンをマウスオーバーするようなアクションを『イベント』として計測している場合、これを『目標』として設定できる。この選択肢は、こういった特定のイベントが発生した訪問があった場合に、1回『目標』が達成されたとカウントされる |
スマートゴール | グーグルの運用型広告『AdWords』の入札金額を最適化するための設定。特殊な条件下のみ使用する |
5. 到達ページ設定をし、『保存』をクリック
URLの入力方法の意味をそれぞれ下記に記載したので、参考までにご覧ください。
入力方法 | 意味 |
等しい | 目標URLが一つしかない場合はこちらを選択 (例)AA.com/complete.html →” /complete.html”を指定 |
先頭一致 | 目標選択が複数あり、先頭部分が同じ場合に選択 (例)AA.com/complete○○.html(○は異なる文字または数字) →” /complete”を指定 |
正規表現 | 目標URLが異なり、先頭一致ではないが規則性がある場合 (例)AA.com/complete△△.html(△は異なる文字または数字) →” /(.*)complete”を指定 |
これで、『目標設定』は完了しました。
あとはGoogleAnalytics上の『コンバージョン』レポートで、数値が取得できているか確認しましょう。
2.『目標値』の設定
『目標』の設定が完了し、これによって、最初に表で示した指標の内、
『目標の完了数』、『コンバージョン率』、『目標全体の放棄率』
を確認することができます。
しかし目標を設定しただけでは、『目標値』は$0.00と表示されてしまいます。(下図)
では、『目標値』とはなんでしょうか?
『目標値』とは、『目標』に金額を割り当て、コンバージョンの比較、サイトやアプリの変化の測定をしやすくしたものです。
スマートゴール※1以外のすべての『目標』で、設定中に『目標値』を割り当てることができます。
この『目標値』は『ページの価値』と呼ばれるページ毎の貢献度を表した数値に間接的に関係してくるので、ぜひ設定しておきましょう。
※1:コンバージョンにつながる可能性の高い、高品質なセッションを自動で識別、使用する機能のこと。
STEP1.『管理』⇒『ビュー』内の『ビューの設定』をクリック
STEP2. 数値が見やすいように『通貨』で『日本円(JPY ¥)』を選択し『保存』をクリック
STEP3.『ビュー』内の『目標』をクリック
STEP4.『目標値』を設定したい『目標』をクリック
STEP5.『目標の詳細』の『値』をオンに切り替え、日本円での金額を入力し、『保存』をクリック
金額の指定
値を入力する際、金額は基本的にいくらでもいいですが、できるだけキリのいい金額にすることをお勧めします。
これは、複数の『目標』を設定している場合、比較しやすくするためです。
これで、『目標値』の数値が計測されます。
しかし、『目標設定』で『目標の完了数』や『目標値』等が見れるようになったため、これで終了です。
というわけにはいきません。
『目標設定』を行って『目標』を可視化しても、それだけでは知見を得られません。
大事なのは数値を適切な手段で分析して、そこから得られた改善点で施策を打つことです。
そこで初めて、『目標』を活用できたと言えます。
まとめ
いかがでしたか?
今回は『目標』について説明させていただきました。
皆さんも『目標』を活用して、サイトを改善していきましょう。
今後も、実務で得たGoogleAnalyticsの知識をお伝えしていければと思います。
少しでも皆様の手助けになれば幸いです。
記事一覧
・GoogleAnalyticsを使ってアナリストの道へ踏み出そう!~第一回:複数セグメント選択時の落とし穴~
・GoogleAnalyticsを使ってアナリストの道へ踏み出そう!~第二回:リピートの回数や間隔について~
■コラム執筆者
- 氏名 : 小笠原佳祐 (おがさわらけいすけ)
- 年次 : 2017年度 株式会社メンバーズ 入社
- 部署 : パフォーマンスマーケティング室 第2パフォーマンスマーケティング
■関連情報
リサーチ/コンサルティングサービス
Web担当者向け資料
初めてWeb運用担当になった時に知っておきたい超基礎知識
初めて企業のWeb運用担当者になった方がディレクションをする際に知っておきたい基礎的な知識「URL、IPアドレス・DNS、Webサイト・ページの仕組み」をご紹介します。
RFP(提案依頼書)の書き方(デジタルマーケティング担当者向け)
Webリニューアル、プロモーション、ソーシャルメディア運用などデジタル施策も多様化・高度化・多層化しています。これだ!という提案書を入手するために必要な考え方や、好まれるRFPの構成、プラス・アルファの提案をしたくなるRFPとは何かをご紹介します。
カテゴリ: Webサイト, Googleアナリティクス
2018年08月09日