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  3. ボイスUIデザインはユーザーのコンテキストを特定してデザインすることが重要になる

ボイスUIデザインはユーザーのコンテキストを特定してデザインすることが重要になる

みなさんこんにちは。
UXデザインユニットでプロダクトデザイナーを担当している山本です。
現在スマートスピーカーが各社からリリースされ、利用方法を模索している段階かと思います。
スマートスピーカーは音声で入力を行い、ユーザーとコミュニケーションができるものですが
ボイスUI(以下VUI)はこれまでのUIとどう違うのでしょうか。どういった位置づけのUIかを考えることでVUIを開発する上で大事なことを考えたいと思います。


1. スマートスピーカーの現在

声で入力、出力をすることでシステムとのやりとりを行うことができるVUI (Voice User Interface) 。Amazon、google、apple、LINEなどの企業がVUIによるインタラクションを可能にするスマートスピーカー(対話型の音声操作に対応したAIアシスタントを利用可能にするスピーカー)を続々と開発しています。

まだまだスマートスピーカーを使った事例は少なくこれからの分野だと思いますが、音声で端末を操作するための下地が整ってきています。

スマートスピーカー

2. VUIのとはなにかを探るためにUIの歴史をおさらいする

VUIは今後どのように使われていくのでしょうか。それを探るためにVUIに至るまでのUIの歴史を振り返ってみましょう。

1.CUI (Character User Interface)
PCの初期に使われていたテキストベースのUIで、いわゆるコマンドラインのことです。
コマンドを覚えないと扱うことはできず、キーボードを使って入力します。

Character User Interface

2.GUI (Graphical User Interface)
グラフィカルなボタンやアイコンなどを手がかりとして操作するので対象物が明確であり、CUIと違い、操作の難易度が比較的低いです。
マウスやキーボードを使って操作するのが一般的です。

Graphical User Interface

3.NUI (ナチュラルユーザーインターフェイス)
これまでのUIは五感の中で主に視覚を利用したものでした。
NUIは視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚全ての感覚にフィードバックを与えるUIで、人間が自然に行っている動作と同じようにインタラクション出来るUIを指します。

現在の普及しているものだとジェスチャー(Kinect等)やタッチパネル(スマートフォン等)、VUI(スマートスピーカー等)を使った操作が該当します。
CUIやGUIはキーボードやマウスなど「コンピュータを操作するための道具」が必要だったのに対して、NUIは体を使って直接コンピュータとやりとりすることができるという特徴があるとも言えると思います。
ですのでVUIはNUIを実現するための一つということになります。

歴史を振り返ってみるとだんだんとコンピュータが人間に近づいて来て、操作をするという感覚が薄くなってきているということが言えるのではないでしょうか。

今後も視覚、聴覚、触覚での操作は実現できていると思いますが、味覚、嗅覚でのインタラクションが可能になるのもそう遠いものではないのかなと思います。

ナチュラルユーザーインターフェイス

3.CUIとGUIはVUIに置き換わるのか

キーボードやマウスを使ったCUIもGUIもその操作や環境がユーザーに対しては使い易い場合もあるので、それぞれのUIの特性を知った上で選んでいく必要があります。
VUIはソーシャルなUIと言われており、プライバシーが必要な場合や環境音が大きい場合のインタラクションには適していません。
また、複数の選択肢や長いテキストを音声だけでやり取りすると時間がかかってしまうのでGUIと組み合わせて使うほうがいい場合もあります。

逆に、複数人でのインタラクションや料理中や運転中など、何かをしながら使うにはVUIは適しているといえます。
Kinectも操作はジェスチャーですが、操作画面はグラフィックを利用します。今後も聴覚、視覚以外の感覚で操作するUIが登場するかもしれませんが適材適所なのは変わらないと思います。

各感覚における研究開発の進展度合いのイメージ
(出典)総務省「五感情報通信技術に関する調査研究会報告書」

4. VUIデザインにはユーザーのコンテキストを特定してデザインすることが重要になる

UXデザインにはコンテキストが重要です。
例えば飲み物が欲しいユーザーがいて、場面として運動後と、デスクワーカーで一息つきたいと思っている状況があるとします。
運動後の人は水分補給がしたいはずなので冷たい水やスポーツドリンクが欲しいはずでしょうし、一息つきたい人は温かいコーヒーや紅茶などが欲しいのではないでしょうか。
このように同じ人でもコンテキストによって求められる飲み物が違うため、調査を行ってコンテキストを定義することはデザインを行う上でとても重要です。

人間の自然な動作でインタラクションを行うVUIの場合も同様です。
上のVUIの特性の話しの繰り返しになりますが、短い言葉での1問1答のやりとりが基本になるのでコンテキストを特定した上で行動の導線上に配置しないと、1から10までの選択肢を長い文章での回答を出すことになってしまい、スムーズなやりとりができなくなります。

また他のUIよりも制限が見えにくいため、想定している機能以上のことを求められる場合もあります。
全ての行動を想定し実装するのは不可能なので、出来ることをしっかりと決める上でもコンテキストをとらえ、デザインをすることが重要になってきます。

UXデザインアプローチをプロジェクトに取り入れるとコンテキストが定義しやすく、精度も上がります。
ユーザー調査を行ってペルソナを設定し、シナリオを作った上でテストを繰り返すことでペルソナに対して自然で理想の体験を提供することができるのです。

CJM

いかがでしたでしょうか。

まだまだVUIは発展途上であり、試行錯誤が必要な分野だと思います。
人間の5感の中で視覚がもっとも優位であるという研究結果もあるようで、しばらくの間慣れ親しんだGUIがメインになるかと思いますが、ポイントでVUIを利用することでUXが向上する可能性はとても高いと考えています。

メンバーズのUXデザインチームには調査やサービスデザインを行うUXデザイナー、UI/UXデザイナー、デザインエンジニアが所属しており、ユーザー調査からデザイン、構築まで一貫したサービスをご提供します。

初期の段階でコンセプトやサービスを検証したい、UXデザインのプロセスをプロジェクトに取り入れてみたいなどご要望がございましたら、ぜひ弊社UXデザインユニットまでご相談ください。


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コラム執筆

山本 丈

山本 丈

UXデザイナー × UIデザイナー
HCD-net認定 人間中心設計スペシャリスト

家具デザイナー/製作者としてキャリアをスタートした後、ウェブデザイナーに転身。制作会社を経て2013年にメンバーズ入社。大手通信会社を始め、美容メーカー、家電メーカー、大手インフラ企業など大手企業の大型ウェブサイト構築を手がける。近年ではメディア企業、通信企業の新規サービスの初期UX/UIデザインのプロトタイピングを行なっている。またフロントエンド技術者としてサイト開発のスキルも保有する。

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カテゴリ: UXデザイン
2018年04月26日

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