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Web動画:カンヌ国際で史上最多28部門受賞!「Dumb Ways to Die(マヌケな死に方)」が5,400万回動画再生された秘密!

株式会社メンバーズ
アカウントサービス第5ディビジョン
小林洋祐

今回のコラムでは、6月に開催されたカンヌ国際にて最多の5部門グランプリ、18個の金賞、3つの銀賞、2つの銅賞の計28部門での受賞を収め、史上もっとも成功したといわれている動画キャンペーン「Dumb Ways to Die(“マヌケな死に方”)」(METRO TRAINS)のキャンペーン詳細と、その成功のポイントについてカンヌの審査員や、事例を展開した代理店の方々のインタビュー記事を参考にご紹介します。

キャンペーン概要

キャンペーン実施の背景

地下鉄のプラットフォームや構内では安全に関するお知らせや警告が表示されていたが、それらのサインはただ壁に貼られているのみで、積極的に安全性をアピールできておらず、メルボルン地下鉄での電車事故は年々増加していました。
そのため、METRO TRAINSは12か月で電車関連事故を10%削減やキャンペーン参加・安全宣言を12カ月で40,000募るなどの目標を立て、動画キャンペーンを展開しました。

主な実施内容

2012年11月、オーストラリアのメルボルンの地下鉄 METRO TRAINSが市民の電車事故防止を啓蒙するためにアニメーション動画「Dumb Ways to Die(マヌケな死に方)」を配信。
YouTube動画はコチラ
動画内では、狩りの解禁された森でエゾジカの着ぐるみで歩いたり、トースターをフォークでつついて感電、など共に踏切を無視して線路を渡る電車事故などの死に方がリズミカルに「Dumb Ways to Die(マヌケな死に方)」紹介されました。

キャンペーンの動画コンテンツはYouTube, Facebook, Twitter, Tumblr, Reddit(※誰もがあるウェブページのリンクを投稿でき、それを他ユーザーが評価しランキング化するサイト) にて配信、またキャンペーンソングはSound Cloud, iTunes,や地元ラジオ局などの様々なメディアをコミュニケーションプラットフォームとして配信されました。

また、オフラインでのキャンペーンとしてMETRO TRAINSは駅構内に動画に登場するキャラクターが壁に描かれたエリアを設置来訪者が撮影して自身の電車事故に対する安全宣言とともにInstagramに投稿できるようにしました。

動画の成果

電車事故というシリアスなメッセージをアニメーションと軽快なテンポの歌を使って配信したことにより、キャンペーンは口コミで広がり、YouTubeでの視聴回数は5,400万回を突破(7/23時点)、Facebookでのシェアは320万回、リツイート回数は史上3番目に多い10万回を記録。
また、キャンペーンソングも話題となり28カ国のiTunesチャートでTop10以内にランクインし、その結果メルボルン地下鉄内での電車事故発生率を当初の目標(10%)を上回る21%削減することに成功しました。

キャンペーン成功のポイント

YouTubeでの驚異的な再生回数やその拡散性や実際の事故発生率防止、そしてカンヌでの最多28部門での受賞を獲得するなど、驚異的な成果をもたらしたこのキャンペーンですが、なぜこれほどまでの成功を収められたのでしょうか?

キャンペーンを実施したマーケティングエージェントMcCann Melbourne(マッカーン メルボルン)のエグゼクティブクリエイティブディレクターのJohn Mescall(ジョン=メスカル)氏は以下のポイントを成功要因として挙げました。

・ Shareable: オンラインでシェアしやすい環境
・ Acceptable: 人々に受け入れられやすいメッセージの表現
・ Positive: メッセージのポジティブな伝達

Shareable: オンラインでシェアしやすい環境

メスカル氏はキャンペーンのマーケティング戦略としてまず「ばかばかしいほどシェアしやすい環境」を整えたと語りました。
実際にキャンペーンのコンテンツは、YouTubeでの動画配信をメインに、Facebookなどでのソーシャルプラグイン、Tumblr, やiTunes(動画を買いたい人向け), SoundCloud(動画をタダで聞きたい人向け)そして最近流行りのredditでの展開を実施しました。

また、様々なブランドがユーザーからの投稿をブロックする中、このキャンペーンは歌や動画のコピーやカバーを許容、デジタルでのシェアを促しました。この点についてメスカル氏は、”これがもしdumwaystodie.comというウェブページのみで閲覧可能なコンテンツだとしたら、効果を得られなかっただろう”と述べました。

Acceptable: 人々に受け入れられやすいメッセージの表現

深刻だが退屈・自分ゴトとして捉えられづらい「電車事故防止や安全注意」(特に若者層にとっては、わざわざ人から言われたくない)メッセージですが、メスカル氏はこれに対して”ユーザーの言語(ソーシャルメディア)で受け入れられやすいメッセージを伝えることが重要だった”述べました。

事実、すでに述べたようにメッセージは軽快なリズムとコミカルなアニメーション動画で構成され、「マヌケな死に方」という表現でメッセージを伝えることで、自分が死ぬことに現実味を感じられないが、友達からマヌケと思われることには敏感な若者たちの興味を促しました。

Positive: メッセージのポジティブな伝達

また、METRO TRAINSのマーケティングマネージャーChole Alsop(コール=アルソップ)氏はメッセージの伝え方について
”たとえネガティブで深刻なメッセージだとしても、人々はポジティブな表現に対してエンゲージしやすい”
とポジティブなメッセージ伝達の大切さを強調しました。

実際かわいらしくマヌケで優しい色合いのキャラクター達の歌は、人々が動画や歌を視聴している間ハッピーな気分にさせ、オンラインでのシェアや子どもたちのカバー動画、駅構内で鼻歌を誘いました。

まとめ

キャンペーンで人々の興味を誘い、口コミを促すコンテンツを企画することはとても難しいことです。しかし、今回の事例でご紹介した様に、ユーザーにとってシェアされやすい環境を作ったり、受け入れられやすい方法やポジティブな方法で人々にメッセージを伝達させることによって、キャンペーンの効果を高めることができるかもしれません。
ブランドのマーケティングご担当者様も、現在進行中のキャンペーンや企画中のアイデアにソーシャルな要素を加えるなどしてより効果的なブランドメッセージの拡散を狙ってはいかがでしょうか?

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