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テストファーストでやるUXデザイン

みなさんこんにちは。
メンバーズのUXデザインユニットでシステムを担当している角銅です。

プロトタイピングの重要性やペーパープロトタイプのコツなどをお伝えしてきましたが、今回もプロトタイピングに関連する話になります。

私たちチームが求められるプロジェクトでは、プロジェクト開始時にコンセプトやサービスの形がはっきりしていることが少なくなってきました。

これは、環境の変化やビジネスのスピードが早いために、不確実の中でまず小さく実行して学びながら改善していくことが求められるからだと考えます。

そして、それが今アジャイル開発が求められている理由だったり、UXデザインのプロセスが軽量になってきている理由だと言えます。

私たちチームも、「何をつくるか考える」のではなく「考えるために作る」という、プロトタイピングを繰り返してゴールに向かうことを得意とするようになってきました。


コストをかけすぎた失敗から学ぶ

もともとアジャイル開発を専門でやっていたチームであったため、形にして検証することを前提とすることは自然に受け入れられましたが、失敗もいろいろとありました。

例えば、2週間程度の長い時間をかけてプロトタイプを作ったものの、ユーザー検証にはそれほどの精度や範囲は必要なく無駄になってしまったことがあります。

もちろんプロトタイプ自体はユーザー検証に使ったのですが、ログインまで実装して導入から利用までの流れをサービスとして実現する必要はありませんでした。

ログインからの流れはユーザー検証の際に口頭で説明してから使ってもらえば不要でしたし、このとき実施した検証内容を考えれば、1週間もかからないでプロトタイプを作れたはずでした。

このように、チームに作れる人が多いこともあって、作り込みすぎるというのは常に意識しておかないといけない課題でした。

そして体験設計するときに、どうやって検証するのかを先に決めておけば解決できるのではと考えた結果、こういう問題にはテスト駆動開発におけるテストファーストが有効なのではと思い当たりました。


テストファーストは設計行為に近い

体験設計後は検証計画が先、次にプロトタイプとユーザー評価

テスト駆動開発におけるテストファーストは、先にふるまいとインターフェースを考えてテストコードを書くので、設計品質を改善させる効果を期待できるものです。

これと同様に、体験を設計するときにアクティビティシナリオやジャーニーマップの形式でストーリーを作る際に、その時点でこの体験が受けいれられるのかをどうやって検証するか考えます。

テストを先に考えることは、体験設計上の判断を要求することになり、あいまいな箇所をはっきりさせることになります。

新規メディアの検証を支援したときのケースを例にあげます。

ここで前提とした体験は、自分の状況に合った情報が揃っていると感じられることでした。

どういう状況の人がどんな情報を求めるかの仮説はあったので、状況別にコンテンツを用意してユーザーに見てもらいインタビューすることで、状況別に求められる情報の仮説が合っているかを検証することにしました。

このとき、ネットや紙の媒体の既存のコンテンツが豊富にあったこともあり、既存のコンテンツを組み合わせてユーザーに提示することで検証ができると考えました。

つまりプロトタイプとしては、既存のコンテンツを印刷して切り貼りして作った紙芝居で検証可能と判断して、検証するために必要な時間やコストを最小にすることができました。

このケースは、システム開発がゼロで検証ができたという極端な例かもしれませんが、検証内容を先に決めておくテストファーストでやるUXデザインの利点が分かりやすい例かと思います。


今回、テストファーストでやるUXデザインの型が見えてきたということで、プロトタイピングに関する話の第3回目としてご紹介しました。

企画段階でコンセプトやサービスの形に確証が持てないケースなどで、UXデザインのプロセスをプロジェクトにとりいれてみたいと思いましたら、ぜひ弊社UXデザインユニットまでご相談ください。


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カテゴリ: UXデザイン
2017年07月25日

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