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ペーパープロトタイプは3回壊す

みなさんこんにちは。
メンバーズのUXデザインユニットでシステムを担当している角銅です。
前回に引き続き、プロトタイピングについてご紹介します。

UXデザインユニットでは、プロトタイピングをするときに意識して3回壊すということをしています。
これは、プロトタイプを形にしたあとに改めてコンセプトと見比べ、「本当にユーザーの課題を解決することができているのか」を確認することで、より深い解決方法を見つけ出したいと考えているからです。これは個人的な経験則なのですが、形になったと思ってもあえて壊して1からやり直すことで、

1回目 必要な要素を含んでいる普通に作ったらそうなるよねというUIに
2回目 要素が整理されてシンプルなUIに
3回目 コンセプトが上手く反映されているようなUIに



というイメージでクオリティが良くなっていくというか、深まっていく実感があります。これはユーザーがどういう状況で、どう使うのかを考えながらプロトタイピングを制作していくので、やり直すごとに想定ユーザーへの共感のレベルが深まっていくからだと思います。
プロトタイピングをやってみたけど、ピンとくるアウトプットができないと思ったら、ぜひ何回か壊してやり直してみることをおすすめします。

またプロトタイプを何度も作って壊すことを前提にしたとき、そのコスト(時間)を小さくすればするほど、反復する回数を増やすことができます。例えば一度作ってみるのに1ヶ月かかってしまっては、かけたコストを考えると壊すことにも躊躇しますし、反復は難しくなります。

そこでUXデザインユニットでは、プロトタイピングの検証コストを最小にして何度もやり直せる余裕を作るために、ペーパープロトタイピングと呼ばれる、紙とペンだけでプロトタイプを作成する手法を使うことが多くあります。

少し古い動画なのですが、下の動画はHanmail.netというWebメールサービスでペーパープロトタイピングを実施している様子です。

ご覧になったことのある方もいると思いますが、ペーパープロトタイピングの例として分かりやすいのでご紹介しました。この例ですと若干作り込みすぎな印象で、もっと簡易なもので十分検証可能です。しかし、このレベルで作成するとしても、コーディングして制作することと比較すれば、かなり小さいコストで検証できているのが分かると思います。

また、紙とペンさえあればよく、丸や四角がかければ特別なスキルも必要ないことから、チーム全員が参加することができます。だからプロジェクト初期から多様な視点での検討ができます。実際に、UXデザインユニットでペーパープロトタイピングをする場合、ディレクター、デザイナー、エンジニアなど役割に関係なく参加します。私のようなエンジニアが参加することで実現可能かどうかという視点を強めることができます。

ペーパープロトタイピング

ソフトウェア開発の文脈でよく言われているように、ものづくりの過程に「銀の弾丸」はないなあと最近特に思います。プロジェクトごとに異なる正解を先に知る方法も、一直線に正解にたどり着ける方法もありません。
最初からは正解が分からないということは、いろいろなパターンを試してみなければその解に辿りつくことはできないということになります。ですから、「作って、試して、壊す」というプロセスを反復することで、細かく軌道修正していくことが大切です。

前回に引き続きプロトタイピングについてご紹介しました。
ペーパープロトタイピングを含め、UXデザインのプロセスをプロジェクトにとりいれてみたいと思いましたら、ぜひ弊社UXデザインユニットまでご相談ください。


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カテゴリ: UXデザイン
2017年02月20日

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