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無印良品のエンゲージメントマーケティング vol.6

この内容は2014年06月16日にマナビトオンラインでリリースされた、良品計画現WEB事業部部長川名さまとメンバーズ執行役員原が、エンゲージメントマーケティングついて対談した内容の書き起こし文章のため、臨場感のある言い回しや文章表現になっております。ご了承ください。

良品計画川名さま(左)、メンバーズ原(右)

結構お客さんはブランドの行動というのをすごくよく見ていて、これは狙いではなかったんですけども、翌週のふかひれの売上が4倍になったということもあって。

原:意思。

川名氏:これは意思ということで、無印の事例なんですけども、うちの商品で「ふかひれスープ」っていう、レトルトの商品があるんですね。このふかひれを使っていることに対してある団体から抗議活動みたいなのが昨年起きました。その内容というのは、無印がふかひれスープをつくるために、ふかひれを無駄に、ふかひれだけを取ってあとは捨てているだとか、あとはサメが絶滅してしまうとか、そういったことが彼らの言い分だったんですね。という抗議が起こりました。その抗議がどんどん広がっていって、無印良品って海外でも展開していまして、そういったときに海外の顧客窓口とか、あるいは海外のソーシャルのほうにもどんどんどんどん、抗議の話が広がっていきました。最終的には、店舗前でこういったデモ活動みたいなのが起きてしまいまして、さすがにちょっとこれは無印側もアクションを取らないといけないなっていうことで、1つはニュースリリースを出したんですね。そこに書いてあったのは、彼らの抗議の内容に対して1つ1つ、例えば、ふかひれのふかひれ以外の部分に関しては、製品に余すことなく使っていますよということであったり、あるいはうちで使っているのはヨシキリザメっていうんですけれども、そのサメっていうのは、絶滅危惧種にもいろいろある中で一番程度の低いものであるということであったり、気仙沼でとれるサメも入っていたんですけども、そういった地域のサポートということを含めても無印はふかひれスープを売り続けますっていうような。

原:意思表明をした。

川名氏:意思表明をしたんですね。そうしたら、どうなったかということなんですけど、出した途端にソーシャル上に、「無印を応援します」とか、「無印のふかひれ、私も買います」というような話ですとか、こういった結構、無印賛同の声が非常に湧き上がったんですね。5000件ぐらいだったと思うんですけど、それをすぐにポジ・ネガ分析みたいなのをしてみたんですけれども、ほとんどが、90%弱が無印を応援する声で。ネガティブな声というのは団体を中心にした声で、ほとんどがお客様からの賛同だったわけですね。こういうことからも、本当にプレスリリースってサイトの中では小さな話なんですけども、結構お客さんはブランドの行動というのをすごくよく見ていて、これは狙いではなかったんですけども、翌週のふかひれの売上が4倍になったということもあって。池上彰さんが番組の中で「買い物は投票行為です」と言ってたんですけど、まさにその通りだなと実感したことでした。

原:これは考え方はいろいろあるんでどっちがいいというわけじゃないけども、やっぱり無印さんの意思をちゃんと言って、エンゲージメントマーケティングですかね。

川名氏:そうですね。

原:すごくエンゲージメントしているお客様がポジティブな発言をどんどんシェアしていただいて、両方の意見が出てくる中で、企業が一方的に言っているだけじゃなくてそこに賛同している人がいるっていうことも可視化されたというのは、すごくマーケティング上大きいわけですよね。

川名氏:そうですね。

メンバーズ原


今までネットショッピングとお店でのショッピングって別物だったんですけども、ウェブ上でされた評価というのをもって店舗で選ぶ1つの基準になる。

原:体験。

川名氏:これはビデオがあるので、これは体験の事例で。当時、世の中ではショールーミング化という話が結構話題になっていまして、無印良品ってやっぱりお店の売上がほとんどで、ショールーミング化で店舗の売上が下がっちゃうと困っちゃうわけですね。そうしたときに、僕はウェブ事業部で仕事をやっていると、お客さんがサイトにどんどん「いいね!」、「いいね!」ってしてくれるんですけど、その「いいね!」ってお客さんがウェブ上でしてくれたアクションを店頭体験に落とせないかっていうふうにやった施策ですね。

原:これはカウントがどんどん、なるんですね。

川名氏:そうですね。ウェブ上でお客様がやってくれた「いいね!」っていうのが、商品のほうに反映させるっていう単純な施策。そうすると、今までネットショッピングとお店でのショッピングって別物だったんですけども、ウェブ上でされた評価というのをもって店舗で選ぶ1つの基準になる。

原:これはなんですか?

川名氏:これは、なかなか「いいね!」のカウンターだけだと地味なんですね。

原:地味(笑)。

川名氏:お客さんにとって、1つ「いいね!」ってすると、それがこういった形で、1つのエンターテイメントにしてみました。

原:ちょっと新たな体験になるんですね、このアクションをすることで。

川名氏:はい。あの音をもって、「いいね!」って今入ったよということを伝える。

原:ファンが増えたり、店舗での体験のようにどんどん広がっていってるということですね。

川名氏:そうですね。

原:O2O(ONLINE TO OFFLINE)ってことか。ここら辺は、画面にちょっとだけ、すごく印象的なストアプロモーションですけど、あれだけのものがネットに広がっていったという。

川名氏:これも体験をつくるということで。

原:オフラインからオンラインですよね。

川名氏:そうですね。オフラインからオンライン。

原:オンラインに行った人が、またオフラインに。

川名氏:手づくりのヘクセンハウスのキットがありまして、お客様のインサイトとして、この商品を買うときに、小さいころに読んでもらった童話であるとか、『ヘンゼルとグレーテル』とか、ああいうものを想起しているというものがソーシャル上の声から見えてきて。

原:なるほど。

川名氏:だったら、そのお客様が思い描く体験を無印で活用しようという企画ですね。

原:さっきの木もそうですけども、これもそうですけども、無印さんはあまりお金を広告にかけない分、こういうのにすごく凝りますよね(笑)。

川名氏:そうですね。ある意味では広告費がないので知恵を絞って(笑)。

原:すごいですね。これによってダーッとシェアされていくということですもんね。

川名氏:そうですね。ここから写真がいっぱい撮られていますね。

原:これはウェブサイトですね。

川名氏:そうですね。ウェブサイトで、そこでワオって言ったお客様がどんどん写真を撮って、これでシェアされて。

原:こういう体験を、やっぱりみんなに伝えたくなるわけですよね。

川名氏:そうですね。

原:なるほど。これは家のキャンペーンで、新しいですね。

川名氏:そうですね。これは、無印良品っていうのは実は商品の中に家っていうのもやっていまして、それの認知アップのためにやった施策です。実際に、家の認知が少ないことに対して、住んでもらうという、そういう体験をつくろうということです。

原:これはもう今年2年目なんですよね。

川名氏:そうですね。


カテゴリ: エンゲージメントマーケティング
2016年09月26日

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