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無印良品のエンゲージメントマーケティング vol.3

この内容は2014年06月16日にマナビトオンラインでリリースされた、良品計画現WEB事業部部長川名さまとメンバーズ執行役員原が、エンゲージメントマーケティングついて対談した内容の書き起こし文章のため、臨場感のある言い回しや文章表現になっております。ご了承ください。

良品計画川名さま(左)、メンバーズ原(右)

お客さんが自分の買いたい商品とか、自分のいろいろな都合に合わせて、無印との一番付き合いやすい状態を築くっていうのが、お客様視点での一番最適な姿だなっていうのが2.0

原:そこを解消すべく、2.0になってきたと。

川名氏:そうですね。

原:これは、当時のいろんな変遷ですけども。

川名氏:そうですね。これは当時の売上とメンバー数の変遷なんですけども、2000年ぐらいから立ち上げて、2003年ぐらいまでって結構横ばい状態なんですね。

原:これはECの売上ですか?

川名氏:そうですね。ECの売上ですね。

原:メンバーっていうのは、ネットメンバーのことですか?

川名氏:そうですね。一応2003年にターニングポイントが。

原:なるほど。下がっちゃったわけですね。

川名氏:そうですね。ここで何をやったのかっていう話をちょっとしていきたい。ECの売上も伸びなかったんで、ちょっとお客さんに聞いてみようっていうことで、お客さんにちょっと調査をかけた。そうすると、うちのサイトに来るお客さんって、このネットストアでの購入経験について聞くと、ネットストアの購入経験があるっていう人は40%、ないっていう方は60%なんですね。そうしたときに、こっちの60%の人っていうのは、何を求めて無印良品のウェブサイトに訪れるのかっていうのが、次のクエスチョン。そうすると、一番の理由は、買い物前に商品をチェックします。2番目にオンラインショッピング。3番目に新商品、「新商品はないかな」っていうことで来ていただいて。4番目にどんなキャンペーンを今やっているのかな。5番目にMUJIのお店はどこにあるのかな、あるいは新店がどこかに建ってないかな、こういうことを調べに来てたんですね。なので、さっきの1.0で説明した別々のではなくて、結局あれは別の人じゃなくて同じ人が、これは例えば1つの購買行動ですけども、ウェブで調べて来店して買って、家に帰ってから、その買った商品を使って、それに対しての問い合わせをしたりとか、あるいは、そこの改善アイデアをコミュニティーに入って投稿したりだとか、こんなような、ウェブと店舗、ここを行ったり来たりしながらMUJIとのお付き合いがあるっていう、こういうことだったんですね。

原:ここでもう完全にこの点線がとれて、わりとちゃんと融合してやっていこうっていう。

川名氏:そうですね。1人のお客様が店舗とウェブを行ったり来たりしながら最終的にMUJIを購入いただき、コミュニティーに参加しているっていうことが見えてきたんですね。あるいは、ウェブで調べて、来店して、1回、例えば、ソファの座り心地を確かめてみてから、家に帰って、もう1回家の採寸をして頼む、注文するとかですね。

原:ここがショールームみたいな感じになってるんですね、そういう場合は。

川名氏:そうですね。だから、お客さんが自分の買いたい商品とか、自分のいろいろな都合に合わせて、無印との一番付き合いやすい状態を築くっていうのが、お客様視点での一番最適な姿だなっていうのが2.0です。なので、店舗とネットがカ二バって敵対しているっていうよりも、店舗は店舗のよさというのがあって、実際のものを試せるとか、あるいは、店員さんの手厚い接客が受けられるとか、逆にネットは、実際に触れないんだけども、24時間開いているとか、お店以上の品揃えが構えられるとか、そういう強みや弱みっていうのがそれぞれあるので、それがうまく連携していって、補完関係になっていて、お客さんに対して相乗効果を生んでいる姿っていうのをどうやったら築けるのかってやったのが、この2.0のときの考え方ですね。

メンバーズ原


ネットの売上というよりも、ネットのコミュニケーションが伸びると店舗に送客になる

原:なるほど。仕組みもこういう形で。

川名氏:そうですね。その2.0の戦略を進めるためにやった施策がこういう形で、今からすると本当にオンラインからオフラインの単純なO2O(ONLINE TO OFFLINE)なんですけども、お店で、店舗のメンバーを促進して、メールアドレスを取る。MUJIネットのほうからメール配信をしていく。会員さんに送って、それを店舗に来ていただくと割引が受けられるっていうような、単純なことをやったんですね。それを無印良品週間、今もやっている施策なんですけども、ちょっとこれはガラケーになっていますけども、お客さんが、私はメンバーであるっていうことを、本当に難しい仕組みはなくて、JPEG画像がここに表示されて、それを店舗スタッフが認識すると、メンバーとみなして10%オフっていうような施策ですね。これをやると、実際にオンラインの接点で接触したお客様が店舗に来るっていう効果もあるんですけども、実は一番いい効果っていうのは、先ほど、はさみで切っちゃった店長さんの前に、こういった形でレジのところにお客さんが「私はメンバーです」って立ちふさがるわけですね。そうすると、ネットが伸びると、店舗の売上が落ちるって言った店長さんの中に、ちょっと図式が変わってくるんですよね。ネットの売上というよりも、ネットのコミュニケーションが伸びると店舗に送客になるんだっていう、こういうのが体験をもって。

原:どんどん皆さんがこれを持ってこられると分かるわけですね。可視化されているわけですね。

川名氏:そうですね。そうすると、こういった社内の認識もどんどん変わってきて、こういった、いわゆるO2O(ONLINE TO OFFLINE)みたいなものがどんどんやりやすくなるっていうような効果がありました。

原:われわれも、お店とカ二バっているときからお手伝いをいろいろさせていただいてて。これが定着してきて、お店のほうにこういう、「メンバーに登録しませんか?」っていうバナーが最後のほうに出てきたら、ちょっとすごく変わったなという感じでしたね。

川名氏:そうですね。

原:それまでは切っていた人たちが、より積極的に「ネットメンバーになりませんか?」って言ってきていたということですよね。これもO2O(ONLINE TO OFFLINE)なんですよね。

川名氏:そうですね。これが非常にうちのネットストアの特徴的な部分だと思うんですけど、これはショッピングカートですね。通常だとこのショッピングカートに商品を入れて、決済にいって配送されるんですけども、うちの場合はここから分岐してまして、今ちょっと小さいですけど、店舗受け取り可能というふうに書いてあって、これを選ぶと店舗のリストが出てきて、それでお店を選ぶと、ここで選んだ商品がお店で受け取れるんです。なので、お客様のスケジュールに合わせて、例えば、新宿にお勤めのお客様であれば新宿店で受け取っていただいて、そのお客様はお店に取りに行っていただくので送料がかからないということですね。中的には、その売上っていうのは店舗のほうに売上を付けるというようなことをやっています。

原:お客様の声を聞くっていうことを結構愚直に、商品開発だけじゃなくてこういうコミュニケーションまわりでもやっていらっしゃるということですよね。

川名氏:そうですね。こういうのをやるには社内の調整とかいろいろあるんですけど、結局やっぱり立ち戻るのは、お客さんにとってどうなんだということですね。

原:お客さんにどういう体験をしていただくのかとか、それは店舗の体験、それからウェブでの体験もあるということですよね。

川名氏:はい。

原:その辺り、少しインサイトをもちながらお客様とキャッチボールをしていくと、シンプルにこういうことをやればいいじゃんって話なんですよと。

川名氏:そうですね。


カテゴリ: エンゲージメントマーケティング
2016年06月03日

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