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その推奨ブラウザ、見直してみませんか?HTML5・CSS3のススメ。

皆さんこんにちは。フロントエンドエンジニアリングラボの木原です。株式会社メンバーズでは各専門分野のメンバーが集まり、ラボ活動として知見の共有や研究・開発、社内教育を行っています。今回のコラムはPC向けサイトの閲覧推奨ブラウザについて、その選定の際に参考になる情報をまとめました。


推奨ブラウザの採用状況

Webサイトには閲覧・動作保証をしている対象環境や推奨ブラウザがあると思いますが、現在推奨としているブラウザをどれくらいの範囲で想定されていますでしょうか。参考に日本ブランド戦略研究所から発表されている、企業サイトランキング2014年の上位100位から公表されている推奨ブラウザについて調べ、下記のグラフにまとめました。

推奨ブラウザとしてあげられていたのは上記4種類のブラウザで、Firefox・Chrome・Safariでは最新版を指定している企業様サイトが最も多いようです。また、あえて明記していない場合も高い割合となっています。

日本で最もユーザー数が多いInternet Explorer(以下IE)については(2015年5月で41.6% ※StatCounter調べ )、バージョン8以上を推奨としているサイトが一番多いようです。


IE8に関する諸事情

ブラウザにはいくつも種類があり、同じブラウザでもバージョンによる違いがあります。

特にIEではバージョンによって実装可能な機能の違いが大きく、Webサイト制作の必須言語であるHTMLとCSSの新しいバージョンHTML5とCSS3の機能については、IE8以下ではほぼ利用することができません(例えばHTML5の新要素やレスポンシブWebデザインのためのCSS3によるメディアクエリなど)。

先述のグラフによればIE8は半数近い企業様サイトで推奨ブラウザとして設定されている状況ですので、現在はIE8がネックとなってHTML5とCSS3の新しい機能を本格採用していないという制作事情が裏にあります。

ところがこれだけ対象割合が高いIE8ですが、マイクロソフトが発表しているサポートライフサイクルポリシーでは来年2016年1月12日にはサポートが終了することが決定しています。

各OSで利用できるIEバージョンとサポート期限

バージョン XP VISTA 7 8/RT 8.1/RT
IE6 標準搭載
サポート終了
インストール不可 インストール不可 インストール不可 インストール不可
IE7 インストール可
サポート終了
標準搭載
サポート終了
インストール不可 インストール不可 インストール不可
IE8 インストール可
サポート終了
インストール可
※2016年1月12日で
サポート終了
標準搭載
※2016年1月12日で
サポート終了
インストール不可 インストール不可
IE9 インストール不可 インストール可
※2017年4月11日で
サポート終了
インストール可
※2016年1月12日で
サポート終了
インストール不可 インストール不可
IE10 インストール不可 インストール不可 インストール可
※2016年1月12日で
サポート終了
標準搭載
※2016年1月12日で
サポート終了
インストール不可
IE11 インストール不可 インストール不可 インストール可
※2020年1月14日で
サポート終了
インストール不可 標準搭載
※2023年1月10日で
サポート終了

もちろんこれによってすぐにIE8を各サイトで対象外の環境とすべきというわけではありませんが、来年以降はゆるやかにユーザー数が減っていくことが予測されます。


HTML5への移行状況

では、HTML5についてはどれくらいの企業様サイトで実際に採用されているのでしょうか。
推奨ブラウザ同様、同企業サイトランキング上位100位のHTML5への移行状況を調べてみました。
※HTML5採用の判定は文書型宣言を見て判断しています。

現状ではおよそ3分の1の企業様サイトでHTML5が採用されています。

HTML5自体の仕様完成が昨年10月ということもあり、まだ移行の過渡期と言えそうです。
とはいえ、スマートフォン向けのサイトではブラウザに関係なくHTML5・CSS3が標準的に採用されており、PC向けサイトより先行して新しい制作手法・技術が取り入れられています。

スマートフォンやタブレット端末の普及によってマルチデバイス対応が必須となりつつある昨今、HTML5を採用するWebサイトはますます増えていくことでしょう。


Webサイトの役割によって違う推奨ブラウザ

全体数としては少ないIE8(2015年5月で2.6% ※StatCounter調べ)ですが、完全に切り離して考えるのは難しいという事情もあることでしょう。

実際には企業様Webサイトの全体で推奨ブラウザを統一設定しているというわけではなく、そのWebサイトの役割に合わせた推奨ブラウザを設定されています。

例えば、公共性・公平性を求められるような企業情報やIR情報・各種ヘルプページなどはIE8以下にも提供できるよう対応されているが、ブランドを強く訴求するための新商品コンテンツやインタラクティブ性を求められるキャンペーンサイトなどは各種ブラウザの最新版のみを対象としている場合などがあげられます。


おわりに

すべてのWebサイトを新しい環境へ移行するのは、選択肢としてはまだ現実的ではないかもしれません。
しかし、対象とするユーザー層とそのWebサイトが担う役割によっては、より先進的な技術を採用していく、というような柔軟な対応をしていくことで多様化するニーズの取りこぼしをなくすことができます。

やがてなくなっていく古い環境に対してコストをかけるより、このように段階的にでも新しい環境向けに実験・検証を行い先行投資していくことが、将来的なWebサイトの価値を引き上げることにつながるのではないかと考えます。

そのためにも現状の推奨ブラウザを定期的に見直し、時代に合わせた環境を検討していくことが大事です。

なお、今後Webサイトの新規構築やフルリニューアルの際は、HTML5の採用が必須となります。
新しいニーズに合わせた新機能はHTML5を前提としており、これからもシェア拡大が確実だからです。

株式会社メンバーズでは推奨ブラウザ更新やHTML5化にともなうリニューアルのコンサルティング・制作業務を通じて、将来的な企業様サイトのEMC(エンゲージメントマーケティングセンター)化をサポートいたします。

文/メンバーズ フロントエンドエンジニアリングラボ:木原慶仁


サービスに関するお問い合わせ

カテゴリ: Webサイト構築, Webサイト運用運営
2015年07月10日

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