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“ビジュアル世代”を引きこむニコンのキャンペーン “I Am Generation Image”

 インターネット上で写真や動画を閲覧したり、また自分で投稿したりすることは、もはや珍しいことではなくなりました。そんな風潮の中にあっては、企業が動画や画像をコンテンツとしたWebサイトを制作したり、ユーザーを巻き込むキャンペーンを実施することはいまや一般的だと言えます。
 今回ご紹介するニコンのキャンペーン “I Am Generation Image”は、その名のとおり“ビジュアル世代”である私たちに向けた、動画や画像を活用したキャンペーンです。しかし、ただのフォトコンテストや、投稿キャンペーンではありません。コンテンツ自体もその見せ方・伝え方も練られた、最近のひとつの好事例です。
 では、最初にこのキャンペーンの概要をご説明します。


“ONE CAMERA. SEVEN STORIES.”

 このキャンペーンの趣旨は、ニコンが選んだ “Generation Image” (ビジュアル世代)のユーザー7組が、写真を通して自分たちの伝えたいことを表現するというものです。1台のカメラが7組のユーザーのもとをめぐり、全く異なる多様な生きざまを映し出した点が話題を呼んでいました。

 ユーザーが撮った写真と、その写真の背景となるストーリーを納めた動画は、ニコンの特設サイトに掲載されます。
 例えばコメディアンのこの二人(BeckyとSam)は、画像やビデオといったビジュアルの力を借りて、自分たちのパフォーマンスをより多くの人に知ってもらいたいと話しています。

メモを書きながら、パフォーマンスの案を考えている様子

パフォーマンスの練習の際に、動画を撮っている様子


キャンペーンの詳細

メディアを横断してユーザーが作り上げるコンテンツ

 このキャンペーンで使われている写真はすべて、カメラを渡されたユーザーたちが自分で撮ったものであり、プロの写真家の手によるものではありません。一般のユーザーが撮影した写真をキャンペーンに用いることは、「ニコンのカメラを手にとってほしい」「伝えたいことを伝えるのに、気軽にカメラを使ってほしい」というニコンの意思表明だと言えるでしょう。

 また、このキャンペーンでは、オウンドメディアである “I Am Generation Image” だけでなく、Instagram、Facebook、YouTube など、グローバルな主要ソーシャルメディアも活用しています。ユーザーとの接点を広く持つことで、ユーザーがこのキャンペーンを知るきっかけを増やしたり、メディア間を回遊してより多くのコンテンツに触れることを可能にしています。

 このように、ユーザーが自らの手でつくり、また他のユーザーを巻き込んでいくCGM(Consumer Generating Media)的なコンテンツから構成されていたこともあり、多くのユーザーからのエンゲージメントを獲得したキャンペーンとなりました。

UXに考慮した美しいサイト

 いくら素晴らしいコンテンツを作っても、掲載されるWebサイトの質によっては台無しになってしまいかねません。しかし本キャンペーンの中心となる特設サイトは、コンテンツの良さを伝えるデザインが採用されています。少し注目してみましょう。

 特設サイトを見ていると、どのページにもブラウザの幅いっぱいに背景写真が使われていることが分かります。大画面の中で、それぞれのユーザーの世界観にどっぷりと浸るような体験ができます。
 また、特設サイトの随所にタイルレイアウト(タイル状に写真やコンテンツを配置すること)やパララックス(視差効果:背景と前景に異なる動きをさせることで、画面に奥行きをもたせること)を用いており、しくみの面でもユーザーを楽しませるものとなっています。また長いスクロールがなく、ファーストビューの1画面に一つのストーリーの要素すべてが収まっている点も、見やすさを向上させるポイントです。
 このように、良質なコンテンツを作るだけでなく、それをいかに見せ、伝えるかという点も、Webサイトにおいては重要であると言えます。


おわりに

 “I Am Generation Image” は、ビジュアルを活用したコンテンツづくりと、それを伝えきることのできるWebサイトの制作、そしてメディア間連携の3点において成功した例だと言えます。今後も、画像や動画を絡めたどのような事例が出てくるか、注目していたいと思います。

文/メンバーズ コンテンツラボ:佐藤夏生

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カテゴリ: コンテンツマーケティング
2015年06月29日

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