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世界で52億本販売のレッドブルに学ぶ、成果につなげるコンテンツマーケティング 主役は商品ではなく、企画とコンテンツ!?(スポーツマーケティング)

Webを活用したデジタルマーケティングにおいて、「コンテンツ」や「動画」の重要性が高まってきています。今回、そんな時代の流れを先取るかのように「コンテンツマーケティング」で成果につなげている企業事例をご紹介します。世界のエナジードリンク市場で圧倒的なシェアを誇る「レッドブル(Red Bull)」のデジタルマーケティング活動です。実際、レッドブルは年間総売上額の3分の1をマーケティング費用に充てる、「3分の1ルール」を明確に設定するなど、マーケティング活動に注力しています。その中で、特徴的なのは商品を前面に押し出すことなくコンテンツで勝負をし、さらに成果につなげている点です。

それでは、世界で52億本以上を売り上げるレッドブルの特異なデジタルマーケティングの詳細を見ていきましょう。

エナジードリンク、宇宙へ!?

レッドブルはインターネット上でさまざまな動画コンテンツの提供を行っています。自社の公式サイト、さらには独自の動画プラットフォーム「Red Bull TV(http://www.redbull.tv/Redbulltv)」を展開しています。もちろんYouTubeやFacebookといったソーシャルメディアに至るまでオリジナルの動画コンテンツを数多く提供。次の動画は、そこにアップされているものの一つです。

イベント:【独占公開】フェリックス カメラ映像 – RED BULL STRATOS

これは人類初となる成層圏からのフリーフォール(乗り物を使わない自由落下)にチャレンジし、見事成功を収めたという歴史的映像です。

飲料メーカー発信の動画であれば、宇宙で自社商品を飲むといったパフォーマンスを思い浮かべるのではないでしょうか?ところがこの映像のどこにも、商品であるレッドブルは出てきません。登場する機体をはじめとした機材に掲載されたロゴが写り込んでいるものの、企業は商品の露出はそこにとどまっています。あくまでこの歴史的なチャレンジをレッドブルがスポンサードしているという事実。その事実を動画で伝えることがマーケティングに直結しているといえます。

YouTubeに投稿されたこの動画の関連映像は2014年7月末現在で再生回数1,600万を遥かに超えるものもあり、Facebookページは“いいね”が100万に迫ろうかという勢いです。どれだけ多くの話題が現在進行形で日々伝播されているかが理解できるでしょう。
「ソーシャルメディアでシェアされた数」「動画の再生数」「ネット上での口コミボリューム」などをKPIとして考えると、非常に優秀なコンテンツと言えます。

レッドブルによるこの動画の公式記事

スマートフォンではアプリでも。またApple TVでも提供される、スポーツ系のイベントの動画配信を中心としたオリジナルサービス。

主役は限界を超えた人間のチャレンジ

イベント:Mexico:Event Clip

地上でも超絶的なパフォーマンスが繰り広げられています。「RED BULL X-FIGHTERS」は迫力のある技が次々と繰り出されるモトクロス。このレッドブルの人気イベントは、YouTubeで再生回数800万回を超えるものもあります。
こちらも同様に商品としてのレッドブルは登場しません。会場やライダーが身に着けるヘルメットやウェア、コース内のロゴ、また映像終了間際のイベント名からかろうじて「レッドブル」というブランドが伝わってくるだけです。

イベント:HF Picks – Red Bull Cliff Diving

こちらは大自然の中、ほぼ己の肉体のみを使ったダイビング映像です。イベント会場で行われるモトクロスに比べ、レッドブルのブランド露出は一層少なめである半面、一人の人間が超絶的な自然へと挑戦していく映像が生みだす訴求力の強さがマーケティングに直結しているものと考えます。

あえてマイナースポーツにフォーカス

レッドブルが参入するマーケティング手法の一つに、「スポーツマーケティング」と呼ばれるものがあります。この分野には有名なスポーツブランドでもある、アディタスやナイキといった企業が参入していますが、提供される動画を見ているとレッドブルはこれらとは違う取り組みを行っています。

イベント:RED BULL BC ONE WORLD FINAL 2012 ハイライト映像

ナイキやアディタスが有名選手やメジャースポーツの大きな大会をスポンサードするのに対し、レッドブルはそれらに比べるとマイナーなジャンル、選手も競技自体の知名度もあまり高くありません。また大会自体もほとんど自前で主催し、誰もが知るメジャースポーツのイベントに比べればそれらは遥かに小規模なものと言えるでしょう(例外的にF1などメジャースポーツへの取り組みもあります)。
どれもグローバル規模で成功をしている企業ですのでそのスポーツマーケティング戦略に優劣はつけられませんが、レッドブルが掲げるキャッチコピー「レッドブル、翼を授ける」、そして日常にパワーと活力をもたらすという意味のキャッチコピーとレッドブルの取るマイナーなスポーツや選手にフォーカスするというマーケティング戦略は、見事にマッチしていると感じます。

地域とグローバルを融合させる戦略

グローバルと言えばアメリカやヨーロッパのイメージを伝えていく、というのがお馴染みの手法ですが、レッドブルはこちらも一味違います。

イベント:RED BULL HOLY RIDE 2011 – EVENT CLIP

マウンテンバイクのイベントですが、場所に注目です。日本の神社で開催されています。既にレッドブルを知る人にとってはマウンテンバイクのイベント自体は目新しいものに映らないでしょう。ところがこれに東洋のエッセンスを加える事で(いつもと違うと)目を向けてもらい、レッドブルがグローバルに広がりを見せている事も同時に伝える事に成功しています。もちろん日本の閲覧者が「まさか、こんな場所で!?」と驚きと興奮、そして面白がる事で、話題にしてシェアされていくのは言うまでもありません。

なぜ動画コンテンツがレッドブルの業績に貢献!?

今回、ご紹介の動画コンテンツですが直接レッドブルの業績にはつながらないのでは?ただブランドをアピールしているだけでは?一見、そう感じるかもしれません。けれども、こういった動画コンテンツというツールを使いレッドブルならではの取り組みを紹介し実際に体現しています。ブランドメッセージを伝え、ブランディングにつなげることこそがレッドブルのマーケティング戦略といえます。

これはコンテンツマーケティングの理想形か?

これらレッドブルが展開するデジタルマーケティングのほぼすべてが、自前で企画されています。それはデジタルマーケティング分野で注目の「コンテンツマーケティング」のノウハウを、自らが持っているからといえるのではないでしょうか。世界市場を席巻するレッドブルが日本市場に参入してきてから瞬く間にシェアを広げてきたのも、自ら育んできたこのマーケティングスキルによる成果とも言えるでしょう。
商品ではなく、企画とコンテンツをアピールするというレッドブルの手法からは、「コンテンツマーケティング」という視点で学ぶべき点が多いものと考えます。

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監修:エンゲージメント・ラボ(株式会社メンバーズ)

エンゲージメント・ラボとは、株式会社メンバーズのFacebookマーケティング推進における実績・ノウハウの蓄積とエンゲージメント向上に特化した事例を集約・研究し、顧客企業へのより一層の効果的な企業と生活者のエンゲージメント構築のノウハウや情報発信、新たなサービス開発を推進する研究機関。

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